tori kudo

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浜風文庫2022.6

6.6

SAIDA

教頭をいつもおぶって山の内部に
掘ることの先に地図の出口はある
付けたり外したりひらひらさせて
呼吸は感染道路を突っ切る
空室に外された時計
遠近が時間の代わりに時間に

6.13

6月の鮫に削除された

6月7日6:38
削除

6月7日12:57
骨の周りのミルク状になった石灰を吸い上げる

6月7日21.00
あと数日で居なくなるけど今日ではない、みたいなのが一番堪える

6月8日8:24
削除

6月8日9:36
どんなことも乗り越えられます

神には愛される必要はない

マグダレナマリアはオオカミであった

6月8日16:57
削除

6月9日5:58
削除

6月9日6:58
削除

6月9日18:27
削除

6月10日8:34
生まれ変わっても無駄だから生まれ変わらないだけだ

6月10日13:02
削除

6月11日7:28
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6月11日9:10
削除

6月11日19:49
削除

6月11日19:51
削除

https://youtu.be/uIrY37nROaE

6.20

廃坑にて、あるいは石灰の海に浮く盞

監督本人にサメ映画フォーマットを喜んでもらえてたいへんにうれしい。自分の背を撮るというのはGOZOシネや大木作品とは明らかに違う方法論なのだ。
iPhone2台、というのがあたらしいピンポン時代のはじまりだ。

蛍絶え重曹的な塊が苦い蒸しパンみたいな胴体
先端の結果として花。
水面の結果に溺れて入日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「超然」のキーワードの中に何人かの魚を飼って
絲山さんの作品は全て「作家の超然」という一冊の本の中の劇なのだなと分かる。A!boutサーフィンみたいなものだ。
バルザック的な春樹越えをみんな期待してる。
「エスケイプ」で絲山さんはロバートクインが好きと分かってなかなかうれしい
ただセクト話は想像だろうな
スマホ時代にそんな挫折は、無い。

最期の蛍を見届けたearly birdsが喋っている
磁器をシュレッダーのような機械にかけると濁酒になる夢は石灰化の反映でしょう
私とは裂け目であるので裂け目が何か言ってるぞと言われます

愛の不死薬、、、
子供らの隠れんぼに利用されているので図書館車は次のステーションに出発できない
房藤空木

バーホーヴェンのベネデッタ風に言わせれば
「お前たちは私の愛を裏切った。この町にも黒死病が這入りお前たち全ては腐って果てるだろう。文体も、食物も、橋も、夢も!
夜中も蛙ばかりが喧しい
酷使した部分に石灰が溜まる
厄介なライムスター
薬物をやっていたのだ、と考えると大抵の行動は説明がつく
蛙の水田にヒロポン国家の花火が落ちる
その疲れの隙間に
石灰が溜まるのだ
土壌をアルカリに変えようとする努力は悉く腐る
CO2の白濁を私たちは飲む
ところが生前の意に反して糖尿の骨は茶色い
ということは白黒の撮影は無意味だったと
衝上断層は色付きでなければならぬ
全ては腐るだろう、夢も橋も、〆真イワシも
スズキも
サゴシも
イサキも
ニブ鯛も
コショウ鯛も
岬アジも
ヒラメも
ホウボウも
狂ったペンギンは南極点を目指す
矯正は効かない
飛行物体の中の温度は調整されている
今は真冬だからただ暗闇を見る
石灰大陸を
茶色い骨が進む
糖尿のペンギンが机の端まで行って
落ちる
ネジは右回りだ
白濁に草が混じる
ニセのナマな考古学のように
眼を閉じると文字は白抜き
墓石の文字を削り取り
削り取られた粉の灰色
重曹を飲む十三小町
不覚到君家
そこにiPhone画面が内部から光る
光るiPhoneに最期の迷い蛍
さよなら方々のホーボー
あまつかぜ雲のかよひじ吹き閉ぢよをとめの姿しばしとどめむ
白濁に茶色が混じって飴を煮る
古来の色のnouveau
高円寺は円盤とかUFO clubとかおかしくないですか
君は去った
ここで「君は去った」と独白する別キャラを立てなきゃいけない
それをペンギンのように歩かせる
歩き出す
地の端から落ちる
落ちるとは上昇すること
覚えず君の家には至らない
帰っても蛙が啼いている
ミカドの口で啼くのか
ミカドっていま浩宮だろ?
啼くわけないじゃん
ビオラ弾くだけだよ
眼を閉じた闇の中でもデザインのキズは白い
グラデーションが押し寄せる
あ、それが銀河か
句点はいつも黒い、、、
句の切れは黒くないといけない、、、
、、、
それにつけても(おやつはカール)で進んでゆく
ガール

肉桂色の店
の羅列
金芝河の南(ナム)の羅列
ラッパのようだ
タマスダレの口
あ、蛙が止んでearly birdが鳴き始めた
新聞配達の楠本君のバイクの音もした

脱ぎ捨てるのは愛ではなくそれまでの人格である
所有物を破壊されて丸裸になり揺るぎない愛を着る
愛し続ける着た切り雀は戦時下投獄されている
仕合わせそうだな、お前
その道をひたすら歩み、恐れる
心を尽くし、見ているかいないかに関わらず分別ゴミの名前を頼りに
厳しすぎると思うか
トラブルを防ぐにはその方法がベストである
ねねえ聞いてよ
したいことをしたい
取り決めとしてのふたりは土に刺さった人の離せぬハサミである
畠世界に落下するハサミが後を立たない
あかいビーツのことばかり踏ませぬ言葉狩り
嘘温泉で寛ぐ誠実な人に誠実である
揺るぎないゆらぎのない団栗よりは柔らかい
仕合わせと喜びは違うが与えること自体のフラットは与えられている
りく、という名の海の盞
our bestとはpersonal bestである
よく頑張りました
Iタラントたらんと欲す、では足らんと
今日が人生で一番若いのだから石灰化するアーカイブを吸い出せ
躊躇わず管理人として使い合ってください
じゃ全ての店子はゴミ出し管理人
マンション・ガールズ
活かすのは死んだ花
殺すのは超えてはならない検死時のgift
全ての街宣車を鉄屑にする能力は与えられているが
言い訳しないことの方がいまは大事だ
比較三原則が爆発するpersonalな幸福
に降伏

蛍、君のことは覚えているよ
来年は、無い

6,27

夏至のあとさき

突端がふわとかもふとかいうより大魚のカマの弾性で崩れており、突くと夕空の文体が爛れた
髪は短く纏まり、服を着た胴体たちは給水栓の離れ方で離れて立っている
どっぷりと暮れ泥みまし赤を黒くし、青白のマスクは旗めく
あゝそれは角ゴシックで、始まりも終わりもない
余程のことなのだろう、猶予の時間は赤身魚の鎌のようにぷにぷにしている
desireの余韻、人生は後始末が全てだ

物事は繰り返されるが、タラの隣にタラの芽モドキが生え休耕田にイネ科が繁るような質の低下が見られる
ナタンの後、ヨアブのひと芝居は日曜夜の大河ドラマの次元に落ちている
空気の中には蜜があり常住食すに適してゐた(ゆきてかへらぬ)
「暗いニュースが日の出とともに街に降る」わけだが川には逆流してい部分が必ずあって、そうした渦溜まりを八艘飛びの要領で伝って遡上するのが人生である

子音のない夏が
憎しみに変わった愛について
合唱を始める夕暮れ
最期の蛍が落ちて
決意の光も夜気を吸い込み
弾け飛ぶ釦は頭上に貼り付く
これからは下り坂
写真に撮れない夜の母音の階調を
子音として通り抜ける
燃料も電波もなくなり
動けなくなった夏を
息を止めて通り抜ける
短くされることでやり過ごす
傾きの中で身を起こす
居なくなった光は鎌の音になる
➖〈solstice d’été夏至〉
それどころではなくなった、では何だったのか
夢以外が遂に子午線のようなものを超えてしまったのだ
夢以外は遂に、子午線のようなものを超えてしまったのだ