◎2013.3
人体
腐った歪の
雛形のない楽器の背
そういえば
あなたの青はちりばめられている
わたしの嘘の上にあなたの青はちりばめられている
同じ指を怪我して
僕だけ内出血しているのはそのためだ
煮るための部位に切り分ける
頬と尾と
眉毛の抜け落ちる頁の地表が捲れ上がり
下にあるものが上になる
ああきっとみっともない人体
池に被さる枝
水面に映る
象のようなものが詩句に現れると
私たちは絶対に似ていない
偏頭痛
肉を転がしている
慣れ親しんだサイコロ型の死臭
頭蓋を揺らせぬ視野の狭窄
断言の小気味良さに包丁を入れる
気胞を含んだ羊羹に似た発酵体
塗れている
伸びすぎた髪の
カマボコ板上の両断のshotsが
声に規定されてゆく
肥満体に魂が刺さって
ただ涙をたれ
物が二重にしか見えなくなる
バタ臭い表情の洋物アニメ
肉を転がしては
マスクに死臭
今日からだね
今日でなくてもよかった
いつでも今日は今日でなくてもよかった
今日で終わりにしなかった
先延ばしにしていたからこそ生きてこれたのだ
今日と唱えられる日の続くかぎり
今日は胃の中に閉じ込められている
先延ばしにされていく
今日と唱えられる日の続くかぎり
障害のある子供を叱り続ける
蛍光キミドリの死の
片頭痛は花見
奇声を発する度に間髪を入れず何十年も叱り続けて来た
欄干 から 落上
縁取られた文字に水が溜まっている
奇声を発する度に間髪を入れず叱っている
何を言っているのだろう
シューとかシャーしか聞こえない
とても長い手
が固有名の喜びに震える
最後はみんな屋上で笑ってほしい
今日でなくてもよかった
いつでも今日は今日でなくてもよかった
今日で終わりにしなかった
バック駐車し続ける
今日許されないことは
ずっと続いてゆく
ずっと許されない今日が続いてゆく
減ってゆく者と増し加わってゆく者が交差した
明らかに体つきの違う人種の子供
今日でなくてもよかった
いつでも今日は今日でなくてもよかった
今日で終わりにしたかった
突風
中間地帯が無くなって
上下に貼り付く言葉
貼り付くようになったのは
重力より大きい力
重力より大きな力に吸われて
零度のカマクラを作る
雨どいが光る
ぎりぎりの写真
足早なそこびかり
そこびかりするまあたらしい安物の靴
埋め込まれた地面の
動画
地面に埋め込まれた地面の動画
浅く腰掛け
空洞をなぞれ
コウモリは空洞をなぞれ
白い気道の壁
に書かれた文字
石と間違えて
名が生き続けた
骨壷の中に保存されていた文字
抜け落ちた頁に気づく 夏まで
自分であることをやめない子供
タラゴナで
夏まで自分であることをやめない子供
北朝鮮に貼り付く
北朝鮮が食堂に貼り付く
ライトで照らすと
北朝鮮が食堂に貼り付く
深刻な脅威となったことは一度もない
反語のチンピラ
反語の白いチンピラ
山吹の黄の濃さ
から抜けてゆく道
突風
memorial
いつもの場所にいるのに
白のショールを羽織って
若手議員の春駒が
マナーモードの野原に立つ
認識
遺伝性の罪が拡がった野に
菜の種類を数え
人間の親を持たない二人が
酵母無しの頭痛
メロン色の月が
マナーモードに震える
見事な生花
1980回目のキャンティのアロマ
金魚鉢の尾型の沈澱
家の者たちがどのように行動すべきかを知ってもらうため
闇はコーラの黒
あー自殺したい