tori kudo

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2013.3

3月24日

人体

腐った歪の

雛形のない楽器の背

そういえば

あなたの青はちりばめられている

わたしの嘘の上にあなたの青はちりばめられている

同じ指を怪我して

僕だけ内出血しているのはそのためだ

煮るための部位に切り分ける

頬と尾と

眉毛の抜け落ちる頁の地表が捲れ上がり

下にあるものが上になる

ああきっとみっともない人体

池に被さる枝

水面に映る

 

象のようなものが詩句に現れると

私たちは絶対に似ていない

 

 

偏頭痛

 

肉を転がしている

慣れ親しんだサイコロ型の死臭

頭蓋を揺らせぬ視野の狭窄

断言の小気味良さに包丁を入れる

気胞を含んだ羊羹に似た発酵体

塗れている

伸びすぎた髪の

カマボコ板上の両断のshotsが

声に規定されてゆく

肥満体に魂が刺さって

ただ涙をたれ

物が二重にしか見えなくなる

バタ臭い表情の洋物アニメ

肉を転がしては

マスクに死臭

3月31日

 

叙景

 

蛍光黄緑の死の

片頭痛は花見

奇声を発する度に間髪を入れず何十年も叱り続けて来た

欄干から 落上

縁取られた文字に水が溜まっている

奇声を発する度に間髪を入れず叱っている

何を言っているのだろう

シューとかシャーしか聞こえない

とても長い手

が固有名の喜びに震える

最後はみんな屋上で笑ってほしい

 

 

 

今日からだね

 

今日でなくてもよかった                   

いつでも今日は今日でなくてもよかった

今日で終わりにしなかった

 

先延ばしにしていたからこそ生きてこれたのだ

今日と唱えられる日の続くかぎり

今日は胃の中に閉じ込められている

先延ばしにされていく

今日と唱えられる日の続くかぎり

障害のある子供を叱り続ける

蛍光キミドリの死の

片頭痛は花見

奇声を発する度に間髪を入れず何十年も叱り続けて来た

欄干 から 落上

縁取られた文字に水が溜まっている

奇声を発する度に間髪を入れず叱っている

何を言っているのだろう

シューとかシャーしか聞こえない

とても長い手

 

今日でなくてもよかった                   

いつでも今日は今日でなくてもよかった

今日で終わりにしなかった

 

バック駐車し続ける

今日許されないことは

ずっと続いてゆく

ずっと許されない今日が続いてゆく

減ってゆく者と増し加わってゆく者が交差した

明らかに体つきの違う人種の子供

 

今日でなくてもよかった                   

いつでも今日は今日でなくてもよかった

今日で終わりにしなかった

 

 

 

突風

 

中間地帯が無くなって

上下に貼り付く言葉

貼り付くようになったのは

重力より大きい力

重力より大きな力に吸われて

零度のカマクラを作る

雨どいが光る

ぎりぎりの写真

足早なそこびかり

そこびかりするまあたらしい安物の靴

埋め込まれた地面の

動画

地面に埋め込まれた地面の動画

浅く腰掛け

空洞をなぞれ

コウモリは空洞をなぞれ

白い気道の壁

に書かれた文字

石と間違えて

名が生き続けた

骨壷の中に保存されていた文字

抜け落ちた頁に気づく 夏まで

自分であることをやめない子供

タラゴナで

夏まで自分であることをやめない子供

北朝鮮に貼り付く

北朝鮮が食堂に貼り付く

ライトで照らすと

北朝鮮が食堂に貼り付く

深刻な脅威となったことは一度もない

反語のチンピラ

反語の白いチンピラ

山吹の黄の濃さ

から抜けてゆく道

 

突風