tori kudo

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2015.12

12.2 tour with pika 道後ワニとサイ

他の岬から「one tha is missing here」という曲をやった。

英子には禿鷹の眼がある/あたらしい飢えとわれわれの屍体のあるところが/英子の国だ/英子は飛ぶ/夜中から明方までわれわれの悲しい夢のなかを飛ぶ/われわれの心をくわえて/赤毛の英子はどこにいる?/いまどこにいる?  田村隆一「空中を飛ぶ英子」
遠目の効く鷲のように、英子の中のあるものは死体ではなく復活を食べるが
そのたべものが見えない英子の中のほかのものたちや田村は、生きていれば文字通りの鳥に食べられることになる

北京のアーティストが掃除機で100日間吸い込んだ街の汚染大気を煉瓦型に焼成した作品を見たが、粘土に混ぜ混んだのでは意味がないと思う。

12月3日
射手座のヤクザ

12.4 tour with pika 大阪 hopken

ピカは自分で企画しても客は来ない、だが自分で企画したいのだと言ってこのツアーを取り決めた。真ん中バースデーという風習を教わったがそんなギャル用語は知らん!と一蹴した。われわれのそれはちょうどホプケンの日であった。
ピカが作業員目線を体得して西に帰ってくる時にカンサイは神としての放射能が死ぬフェイズに入るだろう
その動きは恰も竜をいじる手つきに似て
そのメルクマールとしての、性別を越えた、生駒の結節点からの、全身均等分布

バー深化にハシビロコウが坐っていたのでおらんだ坂の夕陽の話をした

12月6日
自分だけは飛べると思い込んで飛び下りるタイプ
朝起きた途端に死にたいという言葉が脳内をかけめぐるタイプ
金沢の黄色い土に白化粧

12月7日
藤真利子 – 薔薇
の夢を見た

ダリア皇帝東温市を睥睨す

もう一日が終われなくなった
今日が明日にずれこんでゆく
夕飯は明日の朝食べる

彼女は百閒先生のように一日一回しか食べない
彼女は善玉菌のために手を洗わない
彼女は点字のCDジャケットを作った
彼女は糠のにおいがする
彼女は昼間のカラオケスナックでお茶を飲む
彼女の車はマットな象牙色だ
彼女はメールの返事の代わりに朝9時に直接訪ねてくる

12月8日
いま見えている海岸を左に行ったところにあるドーム型のスタジオでそれは録音された、とスペイン語が喋っている。彼らはノイズという曲を送ってきた、と説明がつづく。数曲前にオンエアは終わっている。その島は上から見ると大きさも形もスマトラに似ている。音大生のネットワークがアジアにも点在しているのだろうと想像される。彼らはまた母のビデオテープを送ってくれる筈だよと父に言う。帰りに空き家で奪略を見、姉が羨ましがるなか少し浮いて、川沿いのハシビロコウを避けながら茶の間に帰ると、玉子を溶いた不味い食事を溢し掬うような団欒で食べられないでいる顔見知りが醤油をどばだば掛けて、砂糖が原因と知れ、不意に自分で焼こうと思った。

今からずれ込んだ夕食
まったく朝ではない
朝食は今日の夕方か

12月9日
おれは今日も歯をぎしぎしいわせて不幸の夢を観るのだ

おはよわいうつわ
なに言うて万年雪
今治タオル地のブランド名を考えた。「TEXT」

ずれ込んだ夕食が朝食になるように女は春に紅葉するか
冬の更年期から認知の春へモミジの形は色を切り取り

山々が横たわっている
珊瑚みたい
みじめだなあ海の底

カラックスのミュージカル映画きっとつまらない。
鱗雲よりつまらない
つまらないでしょう

ぼくのカップがスウェーデンて茶飲んでる
麦の黒焼に釜長と土灰
それに死海の泥を混ぜて
金沢の黄色い土の湯呑の欠けて継いだ一片に塗り、
他の部分は生瀬の白と長野のリンゴ灰を半々に擦って塗った
1200度で予想はつく
出来たら見せるよ

12.10 大久保 ひかりのうま

ひかりのうまではある種シンプルなモードに入って、統一したトーンで弾いた。

砥部の排土の鉢に生瀬の白化粧を部分的に施し乱暴な絵を描き指で一旦満遍なく擦る。
それに炭酸銅で字を書き灰を擦り込んだ上にシリコンカーバイドをごく薄く塗り外側にさらに排土のスリップを被せて一見最初と変わらなく見せる。
西谷から久万に抜ける国道沿いの白緑の土に砥石と蛎殻を混ぜた液体、一面にはコバルトも加えて擦り込む。乾いたらマスクをして兎に角撫で回して滑らかに石のようになるまで光らせる。もう粉は沈んで落ちない。
茶色い藻のような女土を卵形の凹石膏に薄く貼り付け更にホワイトスリップを内側に塗る。乾いたら外側に冬の字の裏からみた形を銅で書き抜けタンパンを狙う。序でにwho are youと書き添える。完成したら内側で冬whoareyouと読める筈だが、収縮率の違いで一度失敗している。

方法論回し読みする壇の人それで進んで行ってるつもりか

空港ロビーで顔見知りのバーのマスターを見かけたが女連れだったので声をかけなかった。搭乗ゲートで竜馬という安いカップ焼酎がもう売ってなくて往生した。
どっかラーメンや
ないかな

12.11 代官山 山羊に訊く

この日も巻上公一とduoになったのでピアノを擦った。彼とはデビューが一緒だったので覚えていた。新宿の西口の、ニューウェーブのこけら落としみたいな日だった。帰りは西武線の終電を逃したので小金井から小平まで歩いた。

12月12日

古着屋のズボン溶け合えぬ入れ物
電話帳読むだけで皆泣いたって

12月14日

流れの見えぬ川の海へ殺伐
物語野郎が海へ流れて行かない運河の殺伐
物語野郎がおむつを替えている 殺伐

敗北がありがありワード夕方には今日のおむつを
どっか六時とか見てしまうズボン冬見てしまう地帯が
空港からどっか海へ鳥海へリハーサル
物語練習見てしまうズボン後今日の見てしまう地帯が
に現代見てしまうズボンなのか呟き見てしまう地帯が
#自担の名前を一文字ずつ予測変換
替えている今日の空港からけ工場
#か行でXmasの過ごし方がわかる

12月15日
雨降りのまま昏くなっていく師走道後ナナにて休憩中
こんにちは
クリエイターの九里瑛太です

12月16日
しにたいするつみ

しずおかだなあうみのそこ
水がなけあただのぢべたうみのそこ

こいびとこびと
とびこえびっこ

バーズの使っていたストリングベンダーでストラップを押し下げるとB弦だけ一音上がるのだが6とか9とか11+とかの衝動がない場合どうしたものか

2014

もう一日が終われなくなった
今日が明日にずれこんでゆく
夕飯は明日の朝食べる

今からずれ込んだ夕食
まったく朝ではない
朝食は今日の夕方か

2014を今日で終わらせる
2015は、なかった
2016も7もない。本当の終わりに向き合うだけだ。

仏に逢うては仏を殺せ。祖に逢うては祖を殺せ。フクシマに逢うてはフクシマを殺せ。
居場所がないのに背負わされている
ああよがあけがれる
ナキハラスメント
あまりに金がないので病気のせいだと思うことにした
毎年この日の朝になると空を見上げる。いつもエル・グレコみたいだったのに今日は溶血している。

フランスの北の方の海岸で採った土を轢いて器にし1200度で焼いた。取り出すと焼き締まった音がするので、熔けずにうまく焼けたなと思って水で洗ったら、突然煙を出して高熱を出し始め、みるみる崩れ落ちていった。なんといふ奇怪な現象だらう!
お節介な石灰野郎が!

12月17日

午後2時半きみの調子が悪いのをpm2.5のせいにする

朝焼けの 欅 焼け跡 やけ酒や

これ、おれのライフワークなんでラフミックスだけど聴いてくれる?

なさけない霙が片側通行
風邪もひけない身空にみぞれ
どう足掻いても直線にはなれないバスのシートに深夜の折れ線

早く!早くだ小僧!

天下一品行ったら来年のカレンダー呉れた天下一品の

五+重度の精神
障害者

12..18 mshb 名古屋 覚王山 lader

コオロギの音を800倍遅くして再生する、というジム・ウィルソンのプロジェクトにより、虫がコラールを歌っていることが知れたので、人間がそれを演奏してみようと思い立った。スコアに落としていくと、主題と展開部が厳密に繰り返されており、しかも一回一回細部は変えていることが分かってきた。
名古屋で、まずそれをバンドで演奏してみた。街なかで永遠に繰り返しても大丈夫そうだった。

12.19 名古屋 得三

ドロンコスと一緒だったので、どろんこに虫のコーラスのことを話したら喜んで、おれも人間は嫌いで常々虫になりたいと思ってたんだよ、と言う。僕はなんとなく多幸感に満たされ、店の女の子に、ここで働いてて楽しいですか、などと訊いたりした。「楽しいです、いいところで働いてると思ってますと彼女は言う。

12.20 大阪 音凪 me&two weaker vessels

虫のスコアをこんどはシンセで演奏してみた。場が静まり、明らかに人間的な罪から免れている素材だと再認識した。

12月21日

大須にてまめがほしいかそらやるぞ
歯のない二人が食べられなくて残した皿の串カツのエビの尾

天神橋の「一途」で獺祭の粕汁

12月22日

沓沢の餡掛け彗星パルティータ
王道ロック野郎は上滑りした同意元素に同位して反原発の目を潰す

象徴の終焉は終焉の象徴
正しさの充満する免許センターの食堂で肉うどん
バビロン再訪
海沿いの免許センター電波悪し
日本教無事故無違反無原罪

長濱礼香からサイケデリック・ロック・バンド「いかんせん花おこし」のCDを貰ったあと、エデンズチュルドレンだね、とひとこと感想を書こうとしてそこに持っていくまでに時間を取られたこと

いかんせん花おこし
よしんば佃煮ソフト
なまじっか生実家
なかんずく生搾り
かんがみるにカンガルー便
ようするにヨウ素スルー
さもなくば鯖の味噌煮
さりとてとんちゃん塩
しからずんば塩辛
あわよくばソープ
さもありなん長濱
とどのつまり栗おこわ
思うらくは重曹灰汁抜き
むべなるかな獺祭の粕汁
畢竟ムラ興し
かにかくにかに道楽
さなきだにダニの蛹
はからずも腹相撲
いわずもがなかなもけん
せんじつめれば戦時セシウム
すべからく台湾混ぜそば
おしなべてダッチオーブン
はからずも腹積もり
あにはからんや兄貴に訊け
さしずめ橋爪姉妹
おしむらくはオシツオサレツ
かえすがえすも八重洲口
いかんせん新幹線口
気付いてもらえなかったようなのでここでやめます
いくぶんなりとも香典
あらまほしラブジョイ彗星 
ききしにまさるバナナ 
さなくば猫砂 
おもいなしか軽い林檎 
のぞむべくんば新幹線 
とりもなおさず電線 
いうにおよばず不忍池 
いうなれば交友 
たくまざるえごさーち
しこうして礼香
いかんせん時間をとられる早く抜け出したい
いかんせんEden’s Children

12月23日
toward the living and the dead

12月24日
灯油がなくなったので取り分けておいた成田から東京までのバス代に手をつけてしまった。
金を集めて回る冬海が見え 朱麟

極端なエンゲル係数がEM菌とか調べてどうする

そうか逆にカードを使って横浜まで行けばいいのか
あとは半日白楽に踞っていればよいのだ
楽勝だ。なんてたのしい人生なんだ。
おどろう。
おどろうエンゲル係数。
おどろう血圧。
おどろう白血球。
おどろう似非王道ロック科学

ぎんなんになげくなんみんなんのよる

所持金がゼロで東京へ行くのが常態化して新たなフェイズ
飛行機をバスみたいにして走ったら両側の家薙ぎ倒されるね
成田から横浜方面行きたいな #ヒッチ俳句
借金が日向ぼこする日本 かな

12.25 ピアノソロ 白楽 bitches brew

白楽まで辿り着けたらライブできます
所持金がゼロで東京へ行くのが常態化して新たなフェイズ
飛行機をバスみたいにして走ったら両側の家薙ぎ倒されるね
成田から横浜方面行きたいな #ヒッチ俳句
ゴクラクにたどり着いてみどりさんと四方山話していたらば弦気になってきたこれからライブ
早く着きすぎてしまい、半日白楽に踞っていた。

例の虫の声をピアノで、細部を変えながら繰り返してゆき、最後にはブルースになった。杉田さんに、今年4回演奏してもらったけど、今回初めて本当のライブという感じだったねと言われ、嬉しいような変な気持ちになった。客は二人だった。

12.26 マヘシャラ 幡ヶ谷 forestlimit

名古屋に続いて、東京のメンバーで虫のスコアを演奏した。いい曲だ、と皆言っていた。去年の年末にもやった「スライドショー」は一年を振り返るコメントを回していくというものだが、二年連続失敗した。

借金が日向ぼこする日本 かな

12.27 幡ヶ谷 forestlimit

西村、久下、中尾と

12.28 鹿沼 興文堂

ピアノを弾こうとしたが、悪霊的な邪魔が入ったのですぐ止して、出演者との合奏に切り替えた。

嫌な渡世だなあ

12.29 高松 ノイズ喫茶ill

ダニエル・ジョドシーと地元ノイジャンのイヴェントに呼ばれた。ダニエル・ジョドシーはシャルルマーニュ・パレスティンと今井次郎とマクラウド・ズイクムースを足して割ったような音楽だった。サウンドクラウドに挙げられている虫の音源に、二つの携帯を通話でハウリングさせ、それをマイクで拾って混ぜてみた。主催の河野君は、いや、ほんとに虫のこえに聞こえてきました、と感想を述べた。この機械の音は800倍遅くしたらどんな声がするのだろう、とちらと思った。

水仙は冬でもさいてえらいなあ

水仙は何を放送してるのか

水仙が紅白見るなと言っている

水仙がホテル行くなと言っている

黒雁や聞くだに寒いオホーツク

横顔のマスクらのみな犀に似て

方舟の形をしたタール

頭に嵌まる帽子

月を覆う影

棺に対応した形状

 

回転する剣に

不意に口の辺りが歪んで

波のように顔が歪んで

 

空のみどりや しかめっ面の

力の誤用や 日に焼けた

もう居ない人や 刈り上げられた髪や

絞られたウェスト

 

あなたに力があるとしたら、それは私に対する影響力だけです。

 

燃える水があったら

 

燃えている水