tori kudo

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2017.8

死にたすぎる
あんたが船を見てるんじゃないかと心配で
電波の強いセブンに寄港しながら
嵐の航走は片手片目
不覚至君家
あんたが夢を見てるんじゃないかと心配で
明るいうちから片手片目
契約切れタブレット服用
夢の満ち欠け死にたすぎ
つらいからいはなぜ同じなの嬉しい甘いは違うのに
はい、夫がトゥイラー転勤族だったんで
追い込んで追い込んで消す季語の町
すでに明日の風が吹く
眩しくて見えないツイートなので緑銀蠅に吸殻投げる
カーゴは動物のごと車体を震わせてをりぬ
そうでなくてもwifi難民の自尊心は地に落ちているというのに
海は下にある
下の方はしょっぱい
上は甘酸っぱいか渋いかだ
山の上の方にも家
どんな暮らしなのだろう
ゴールドベルクは掻き毟る鍵盤がいい
心臓を虫に刺された夜は特にね
「死にたい」が建築になったようなホテルだ
廃墟こそが構造を晒す唯一の手立てだとしたら
私達の骨は継ぎ合わされ
天辺に棚引く襤褸はシーツ
それにしてもなんのための旗印だったのだろう
もう蝉が死んでる

 

 

8.11
matsuyama@wanitosai

 

https://www.facebook.com/events/473752382980181/?active_tab=discussion

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.18

jinbocho@shityoshitsu
w/aya
http://shicho.org/category/events/s1events/

 

8.16-20

nishiogi@fall
exhibition dime store mystery 百円ショップの器

http://gallery-fall.tumblr.com/
.19

performance ”Les Barricades Mystérieuses

 
 

深川で撃たれる夢を見て覚めぬ

何がどうなったか

分からないのだが

 としくんが何かから落ちた

ずっと車の中にいるらしい

 

夏風邪や分析可能なディスクール

 

Y=1/X²

ツイッターの悪いところは情況を数式で表せないことだ

詩はその都度ある数式の展開だからだ

 

夏雲に充電ぶっさすスマホなし

夏草やアーカイブ化が夢の跡

夏虫の家賃だけが払えない

「死にタヒ」と声に出てゐしことの増え人の居る場ではヤバいとぞ思ふ

「元ヤン」立ち読みトイレに入りしかば「洗浄強さ」が強になつてる

ネトカフェの男子トイレに入る人を「紗倉まな 」は見つめてゐたり

トラックに冷房はなし二人共陰なき路肩に眠ってをりぬ

共学になりし新田の校門を二匹の男女出で歩みをり

共学になりし新田の校門を出でし男女のシャツのクリーム

決して負けない 耐えていける

で終わると思っていた

想像界を切る超現実

垂れる房 腐蝕して

喋っているつもりのザムザの

文字は虫バグに

 

夢の中ではありません

まなこ切る現実を思い起こすべきです

(ではそのようにして)

生きて参りましょう

 

忘れられた遊女よ

竪琴を取れ

最善を尽くして弦を奏でよ

思い出してもらうためだ

飛行機から見下ろす

地上の花火

長崎でどうすりゃいいのさ思案橋

ゆめのあんこはたばこがすきで

 

晩年の犬かなかなを聴く夜明け

 

見られた

見られたらお仕舞い

 ことし

 ことし

 ことしにしとこ

 いつもなんでもことし

 ことししかない

山のしか

山のたぬき

山のいのしし

見られたらお仕舞い

 ことしでお仕舞い

1年を1日、

1日を1年とする

 

 夏の大三角と彼女は言った

民話は復活してきた人々から採話すればよい

 

従兄弟って隣の葡萄の房のよう

夫婦は混ぜ合わされた葡萄酒

一房の葡萄は広げられた愛

一粒は星雲団

種無しは銀河がないということ

意識は太陽系のように皮の裏にへばりついている

干し葡萄は置き換えられた理性

Xの房は辛抱という特質の可視化された実体

収穫は臨在

 

 

湯を沸かし

平たい雨を茫洋として

胡瓜

 

水草が犇めき合って互いを押し上げているが、乗って歩けるほどではない。ミズスマシの輪かと思っていると細かい雨が降りだしている。
晩年の犬が明け方のかなかなを聴いている
早く食べて死のう。
説得力のある言葉は必ず少数派から多数派に向けて発射される
地層の変化は突然に起こる
言語が突然に切り替わるのだ 
楽園の生物学
例えば進化論の限界の中で、爬虫類が鳥類に変わったとする。その変化は突然に起こる。系統樹のリゾームに時間はない。地層が変わる時変化するのは言語なのだ。鳥類のディスクールは以前のものを思い出すこともない。爬虫類は鳥にとってトラウマでさえない。
神の命令は命令ではなく懇願である
断層もフーコー明媚な山の里
うさぎを 鵜と鷺だから鳥だと言って昔食べてたでしょ
パンダは竹をたべるもの という意味の中国語なのでジャイアントパンダもレッサーパンダもパンダと言ってるけど全然違う系統の種らしい
祈り合い嘆き合い放置し合ってる
名前の付け方や分類法は時代によって変わる。学問じたいが突然に変わってしまう。
歴史の根本は経済の変化ではなく言語の変化なのだとフーコーは見抜く
死刑や病院、監獄など、支配の仕方が変わるとき全く用語と文体が変わってしまう様相をフーコーは研究した
フーコーによれば言葉は必ず少数派から多数派に向けて発射される
言語が力を持つのは少数派が多数派を説得しようとして出すときだけで、その逆ではない。
北朝鮮からミサイルを発射するように
多数決原理の民主主義が力を持たないのも、マイナーな側からの歌のほうが説得力を持つのもそのためだ
愛の地層の変化は文体の変化だ
哲学では神が死んで言葉が力を持たなくなった。
残ったのは政治的な言葉で、その場合初期ナチのような少数派の説得のほうが常に力強く見えるということ
音楽ではとくにそうだった
少数派のさらに少数派へ、辺境最新部へ向かうベクトルは運動の必然だった
 

 

 

 

 

 

椅子に羽が生えたまま飛ぶ

うすあおみどりの 信仰

かく言う私は

首筋の血を吸った

 

(鍵はみつからなかった

彼女は鍵を探そうともしなかった)

 

 

 

 

猪に襲われたので

跳び上がってかわそうとしたが

2メートルくらいは跳び上がるのを思い出した

落とした財布は

ダイバーが潜って取ってきてくれる

 

(dyver die die dyver)

ryder CC ryder

 

カイツブリ色無き中洲に固まりぬ

 

こん

なつな

わたりの

ような

げい

とうでおれ

はやってけ

るんだろうか

 

ほん

とのく

らしな

んてない

ときみ

おそわっ

たんだ

 

ほん

とのく

らしな

んてない

よブル

ースさえ

もうたえな

くなった

 

ブル

ースさえ

もう

たえなくなったら

ほん

との

マイナー

だね

 

うた

のまんな

かにある

もの

はほん

との

うたじゃ

ない

 

ほん

とのくら

しな

んてない

ときみ

おそわっ

たんだ

 
 
 
 
 
 
 
 
 
三日前に帰って来ました。ミャンマーは白磁の洋食器を使っていましたが、100円ショップみたいなのがなくみな手作りで、並べてみると僅かに歪んでいたり厚さが違っていたりするのが味わい深かったです。でも民主化で外国資本が押し寄せているのでそういう差異の美しさに気づかないままこの国もあと数年で終わるんだなと思いました。
しばらくはミャンマーの影響でふつうの洋食器の円盤皿とかを揃いで作ろうと思っています。いつか見ていただけたら嬉しいです。
(なえさん宛 2017年2月)

https://www.facebook.com/events/2385907228301382/?active_tab=discussion

 

8.20

okubo@hikarinouma

8.21

asagaya@harnes