tori kudo

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2013

■05/01/13aoyama@lastwaltz
18:00/19:30
2300/2500+
■06/01/13shinjuku@uramado


mshb
■30/01/13kyoto@yugue
19:00
1000+

■08/02/13castellón@tanned tin

■10/02/13san sebastian@le bukowski, egia 18, 20012 donostia-san sebastian

■14/02/13paris@gallerie, 28 rue petrelle, métro anvers, 75009 paris
w/arlt

■15/02/13lille@mminoplacerecords, 44 bis rue du plat, 59000 lille

■16/02/13liege@villa verkeyn, 22 rue defrêcheux, 4000 liege

■17/02/13brussels@shindig, 140 chaussée de haecht, 1030 brussels

■18/02/13berlin@marie antoinette, bogen 47, holzmarktstr.15-18 10179 berlin

participants are welcomed throughout the tour.

■piano solo
10/03/13iyo@welpia
19:00

■mshb
16/03/13ome@kurazo
13.00/14:00
adults 2500/under18 1500/under12 1500
participants are welcomed

■17/03/13okubo
14:00
一人デモ第二回 大久保路上でサヌルリムの「虹」を歌う
■殺されてなかったらpiano solo
17/03/13shinjuku@uramado
19:00

■mshb
18/03/13koenji@showboat
participants are welcomed
鈴木さん、戸谷君に加えて玉柳君、佐藤さんも参加するようです。

 
■solo
19/03/13asagaya@harness
2000/2500
19:00

cockc’nell
20/03/13shinjuku@jam

■che-shizu+mccloud20/04/13hacchobori@nanahari
18:30/19:00
2200/2500
p.tl/zv_6  
Le Ton Mité Japan Tour 2013 starts here


Ton Mité live in toilet 投稿者 pablonicomedes
マクラウド、あるいは徒食のオレンジ

マクラウドは本当は苗字である。服は常にオレンジだった。最初はオリンピアのKに徒食していて、街路でファゴットを吹いて稼いでいた。無調の作品を作るが、楽譜は読めない。ヨーロッパで数か月バンドの運転手として過ごしていた時も、ポケットにはたいてい一ユーロも入っていなかった。パリで朝北駅のあたりを歩いていたとき、堪り兼ねて一度だけクロワッサンにコーヒーとかいいと思わないか、と呟いたことがあるだけである。優雅であった。ためにボルドーを追い出されたふうであった。オレンジ色のラバーでLPを製作した。それはぼくの家にある。アパートをホテルとして開放していて、部屋にはステレオやノートPCといった調度品が揃っているが、それらは全部段ボールで出来ているのであった。それでも「しゃっくり」というバンドが変に売れて、バルギー中の雑誌の表紙になったらしい。

■solo
21/04/13asagaya@kuronekosabo
19:00/20:00
2700 a special cristal-ship-curry dish included
limited to 10 people

■mshb w/mccloud
22/04/13gifu@honda
7時くらい
2000円くらいなんじゃないの

 

■+reiko w/mccloud
24/04/13kanazawa@oyoyoshorin076-261-8339
14-1tatemachi,kanazawa
7:00/7:30
2000
http://p.tl/n5Do  

■祝島ヘル w/mccloud
01/05/13hiroshima@france-za
6時くらい
participants are welcomed
http://p.tl/kQt7  



■マツヤマヘル w/mccloud
02/05/13matsuyama mitsu port area “mitour” @агитпункт Ça va,アジとサバ tanakado, etc
this is an art tour. audience have to move around for watching arts exhibited in this area.
■マツヤマヘル w/mccloud
03/05/13matsuyama dogo@wani to sai ワニとサイ
participants are welcomed
http://p.tl/okKG

■Le ton mité/ Maher Shalal Hash Baz and solo/duo performances
04/05/13kobe@noramaru shokudo
16:00

Anne Brugni
ゑでぃまあこん(未定)
大谷直樹
工藤冬里
久保田健司
倉本高弘
坂本愛子
佐々木真知子
中西ゆこ
野網瞬(未定)
McCloud Zicmuse
光永惟行
宮西淳
藪野大輔
若尾久美
+当日参加者

participants are welcomed

http://p.tl/12sZ

■mshb
05/05/13umeda@clubquatro
13:00/14:00
3000/3500
ブンさん追悼

participants are welcomed

■mshb
08/05/13nagoya@tokuzo
19:00/19:30
3000/3500+drink
info@tokuzo.com 0527333709
tkbcdef@gmail.com 08036195981
participants are welcomed

■祝島ヘル
09/06/13hiroshima@madhouse

6時スタートと言われていましたが、チラシでは8時半となっています
料金は1500円+オーダーのようです
participants are welcomed
田村さんが来ると言っていたような気がしますが連絡つきません
でも来たとしてもアコーディオン二人とジブンだけなので何ができるかわかりません

■piano solo
16/06/13iyo@welpia
19:00

■走馬灯(kaleidscopic)Ⅰ
21/06/13aoyama@lastwaltz
18:30/19:00

participants are welcomed
ベースや低音楽器がいなくて困っています。暇になったんだったら小堺とかやんないかな

■走馬灯(kaleidscopic)Ⅱ
22/06/13hatagaya@forestlimit

出番は最初なのでdon”t miss it

■24/06/13asagaya@harnes
20:00
2000/2500

■水上の音楽
25/06/13ueno@suijoongakudo
participants are welcomed
イメージとしてはハムステッド・パークの夏の夕方のヘンデルです。白石さんも出ます。

17時集合でお願いします。(16:30から入れます。ぼくと手伝いスタッフは16:30に集合します)
17時くらいから白石さんに簡単にサウンドチェックをしてもらって、その後、17:30くらいからマヘルのリハーサルでお願いします。
18時に開場しますが、リハーサルを続行してもらって結構です、そのまま、本番でも構いません。
マヘルの本番は19:00~19:45でお願いします。

会場を借りているのが、17:00から21:00(完全撤収)で、準備、片付け等、時間がタイトですが、ご協力よろしくお願いします。

■ガルシア・ロルカ生誕祭
29/06/13hiroshima@abielto

Cuando llegue la luna llena
iré a Santiago de Cuba,
iré a Santiago,
en un coche de agua negra.
Iré a Santiago.
Cantarán los techos de palmera.
Iré a Santiago.
Cuando la palma quiere ser cigüeña,
iré a Santiago.
Y cuando quiere ser medusa el plátano,
Iré a Santiago
con la rubia cabeza de Fonseca.
Iré a Santiago.
Y con la rosa de Romeo y Julieta
iré a Santiago.
Mar de papel y plata de monedas
Iré a Santiago.
¡Oh Cuba! ¡Oh ritmo de semillas secas!
Iré a Santiago.
¡Oh cintura caliente y gota de madera!
Iré a Santiago.
¡Arpa de troncos vivos, caimán, flor de tabaco!
Iré a Santiago.
Siempre dije que yo iría a Santiago
en un coche de agua negra.
Iré a Santiago.
Brisa y alcohol en las ruedas,
iré a Santiago.
Mi coral en la tiniebla,
iré a Santiago.
El mar ahogado en la arena,
iré a Santiago,
calor blanco, fruta muerta,
iré a Santiago.
¡Oh bovino frescor de cañavera!
¡Oh Cuba! ¡Oh curva de suspiro y barro!
Iré a Santiago.

《なつみかん》みつかんないみっかかんなんかなつかみないかみんないかん
■mshb
13/07/13hatagaya@forestlimitなつみかんつみかなんかつみなんかつみなんかみつなんか
participants are welcomed
■+reiko,3c123,tsukasa takahashi
14/07/13hatagaya@forestlimitなつみかんみなかつんみんなかつみなかつみんなかつかな
■+reiko
15/07/13shinjuku@uramadoなつみかんかみつなんつかみんなつかみみみつかみみんなみなつかみ
■+pirako
16/07/13asagaya@kuronekosaboなつみかんつなみかんかんみんなつんみんかんなつかんなんかみかん
19:00/20:00
2700

■04/08/13mitsu@mitsuutsuwa

■piano
08/08/13aoyama@lastwaltz
18:30/19:30
2000/2500
w/aya

■木股展
09/08/13kanuma@kobundo
18:30/19:00
2000/2500
+john butcher
exhibition
09-11/08/13

■exhibition漏れかっこいい
07-11/08/13nishiogi@fall
performance10/08
19:00
1500+

■12/08/13asagaya@harnes
19:00/20:00
2000/2500

■La Commémoration centennale du “sacre du printemps” 
14/08/13kochi@kenbi
+大木裕之、実験君, etc

■28/08/13dogo@machiya
21:00
1500
寝ながら演奏できる楽器を持ってきてください

DEcADe
31/08/13shinjuku@jam
all night
participants are welcomed

■現在地に於けるサイケとは何か
mshb w/suisho no fune
09/09/13koenji@showboat
participants are welcomed
Re:Re: Fw:9月9日タイムテーブル

リハ、本番とも持ち時間と転換時間を割り振ってみました。
よろしくお願いします。

●リハ 50分/転換別10分
16:30-17:20 水晶の舟
17:30-18:30 マヘル

19:00 open

●本番 50分/転換別10

■piano
15/09/13iyo@welpia
19:00

■22/09/13hacchobori@nanahari

■solo, w/setsu, yo ikeda
29/09/13osaka@otobagisakaba
■cockc’nell,+pica+taku hannoda
30/09/13osaka@musica
see:https://twitter.com/otonagisakaba

■mshb
02/10/13oita@athall
w/winter family

participants are welcomed

■04/10/13uguisudani@kinamaclub
participants are welcomed

歌詞ごとに各自でループを考えておき、他の人のリズムに耳を貸さずにそれをキープし、確率的に全員の出だしが合う時を待ちます。たまに休むのは構いませんがループの長さの倍数で休みます。一度に二人くらいから始めるときもあります。途中でフレーズを変えたくなったら、変えたことがはっきり分かるようにします。何より大事なのはメリハリです。一人の音が支配するようであってはなりません。フレーズは分かりやすく、ポップであること。

昨日大分でクラヴィノーツの諸君と共に朗読のやつを試しにやってみたのですが、110個読むのは到底無理だということが分かりました。
それで、準備してくれていた人には申し訳ないですが、大幅に減らし、分かり易さを意識して以前のも入れ、42曲にしてみました。
やってみて分かったことは、異なる大きさの歯車が云々と言ってもやはりグルーブ感というのはなかなか生まれないものだということでした。ロックとかは基本ループなので、とくにドラムなどはただ繰り返してもだるい流れが生まれるだけです。それで、ひとつのループを弾く間は次のループに移行するまで息をしないでください。終わったら息を吐き、息を吸い込む仕草が肩の動きで分かるように。そうすると歯車が回っている感が観客に伝わります。一回一回自分で円環を意識して演奏するわけです。それでもきっとぐじゅぐじゅになると思いますがよろしくお願いします
叫ばなくてもいいように非常にはっきりとした小さい音でお願いします
やった人たちは楽しかった、と言っていました

あと、夜は弁当が出るみたいです
数えると17人です

新井さんが既に英訳したやつがあり、折角だから加えたらということで、結局49曲となりました。
渋谷さん、野津山さん、長谷川さんなどは午後会場に直接来ます。
小山さんは来る事になりましたがクレジットが間に合いませんでした。

歌詞をスクリーンに流しますからそれを見ながら演奏できます。
プロジェクターはぼくが操作します。
会場には花道があったり、小窓があったりするので好きな位置を選んでください。移動出来る人は動いてかまいませんが、マイクで拾う関係で動けないかもしれないです。

あと、5日終了後に文化会館で打ち上げめいた飲食があるようなので、4日しか参加しない人も来れるなら来てください。

1
これはEmのギターを弾いていたのでそれにするかもしれません

遺書Ⅰ

墓を暴き
骨を洗うな

おれの灰は公衆トイレに流してくれ
どこでもいい
水洗便所に流してくれ

王たちの墓に入れるな

2
wither

「いろいろな人が二つのタイプに分かれるような気がします
背骨の人と胸の人とに」
という見舞のメールを出したんだった


外を歩いて。
外人居留者として遅刻した public
外の明るさがまだ室内に浸入している
永遠の とは 真の ということ
備蓄された光の爆発
鮮明な業

背骨の人の呟きが光に浸入してくる
胸の人は 外人居留者として被災した
外人居留者として配給を受け
外人居留者としてボランティアに参加し
外人居留者として外人居留者のコミュニティーから疎外され
外人居留者として勿論日本からも疎外され

被災の仕方までアングラだね

高円寺のアパートの ヴェルベット地とローソクでしつらえた祭壇みたいな部屋でノンちゃんはsister rayしかかけていなかったが、今はすっかり御姐さんになってRTしているね

外に出たら 結婚というものが 見失うようにしてあるのだった
外に出たら 定義し直そうとする人たちがいるのだった。
山は山型の食パンのように溶けた
とにかく石女のように明るい日だ

一年後輩の金子さんが花粉のようにアヒルのように黄色い

Flirtation

結びつきに調整を加えなければならない

家が愛で塀は忠節
フェンスがないと愛が衰え始める
love begins to wither

四角を描いて線で立てる
性愛を描く箇所を朗読していくとき
魅力のなさそうな夫婦に青い雨雲が立看板のように横切る

プリスキラってプリキュアみたい
枝野官房長官みたいな人って居るよね

独身の外人居留者として生活する

travel excessively for their secular work

本当のチーム
毒性に導かれる

あらしは ヘモグロビンのように 凹んでいる
言葉が崩れると
再びメロディーが出てきた
分裂した状況を形にするには

今日の多くの人にとって、重要なのは 自分自身の幸せだけです

外人居留者として被災する
外人居留者として被災している

蝋のランチ

3
横浜Ⅰ

港の日光の軽さの中で 鳩のような空洞はないが 
カモメたちの重さのように 言葉は吹かれている
しかし鳩の粗雑を捉えるカメラは健全な四本の指
を持つ日向ぼっこの流線形を 空洞に吹き上げる
貧困のように配置する
嫋嫋とヤシの葉が靡いても 
空は北からの風にうすめられている
止められている観覧車の時刻だけが 止められた観覧車の錯覚のように動いている
ここでは人工も自然もシャンパンのように静止したまま 北からの風に耐えている

4
これもワン・コードで演奏していましたからギターだけはそうするかもしれません
草枕

山路を下りながら、こう考えた。
津波のvideoを撮るために戻って死んだ人は言葉が上だったと
だから言葉なんて覚えるんじゃなかったと
御苑のタリーズで男が電話している
「地上では その一日が終わろうとしています」
その近くの草枕というカレー屋の話をしようか
開店したての頃行ったら不味かったが
最近ランキングの上位に来ているらしいので
行ってみたら矢張り不味かった
言葉を食べてるみたいだった
ただ店主は前より自信有り気で太っていた
要するにかれは味を変えるのではなく その味が好きな自分を認める方向に自分を変えたのだ
店には「包丁人味平」の「ブラックカレー編」も置いてあり
インドではジャンルでさえないカレーの、英国経由の辺境性を体現する鼻田香作は麻薬でヨーロッパと共に自滅し
ラーメン顔の味平は雲南発の辺境性のやや薄い水の温度と福神漬でやまとうた的に勝利する
だからぼくは立って店主に言った
おまえを食いにきたんじゃないと
ランキングに投票する奴らはカレーを食べてるんじゃない
言葉を食べてるんだと
それにひきかえ湯島の阿吽の汁なし坦々はランキングも上位だし実際美味    い
激戦区におけるマーケティングとか業界的にはいろいろあるけど
ラーメンはカレーに比べて言葉が上に来ない
日本人がなぜ毎日ラーメンとカレーを交互に食べるのか
それは言葉で構成される意識と無意識の境を縫うように出たり入ったりしているからに他ならない
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
ぼくは確認する
ぼくが御苑の何でもない喫茶店のビーフカレーを好んでいたのも、安っぽいジャンルのような意味の落とし処を求めてのことであった
しかしその店も震災後閉店してしまった
だから今や御苑にはシニフェとシニフィアンの轟然たる乱れが生じているのだと
だからというわけじゃないが
ぼくが福岡の個展に出品しないかもしれないという噂を聞いて、
江上啓太が言葉が上に来ている人はこういうこと(震災とか)があると表現できなくなるんだよねとか言ったらしい
どんな時でも文章として完成させることのほうが内容より上に来るような人間にとって
今は辛い時らしい
御苑のタリーズで男が電話している
「地上では その一日が終わろうとしています」
言葉を出せ。それは立たない。(is8:11)
ぼくは確認する
言葉なんて覚えるんじゃなかった
という言い方で言葉を使う最後の試みも津波に呑まれた
総ゆる至上主義は津波のvideoを撮りに行って死んでしまう
そして漱石は人でなしの国で言葉のカレーを食べるのだと

5
避難所にて

堆く積まれた灰肌色の枕
共通しているものを探して乳灰色を追うと
失われた花びら色の暖かさが沁みてくる
見事に噛み合わない歯車たちの建屋じみた本
化粧品のにおいのしない暗いパウダーのような声
族長の命令によってではなく
楕円の卵を抱えて一万歩走った
タクシーの運転手のような声で
額の女は顔だけが額の女できっと二世で
葉の一枚一枚描くのは朗読の
共通の目的を探しているから
三十を過ぎて声は悲しいアヒル
陰陽のような白黒の暗さ
スズか硼酸が混じっている
小声で叱り続けなければならない奇声を発する障害のある息子はもう白髪の混じった大人だ
大まかな接写モードの輪郭の中で 抜け落ちたものは白く、黒い者はこけしのように ぼおっと印画されている
赤が来た 着物の柄の花魁のように
はなから 今日は氷山のように
陰影が際立っている 印章のように
額の女もそこにいる
街路なのか家から家なのか写真では判らないが
兎に角出発しようとしている
ゴムの芋虫のようにくねくねした聖カタリナ女子短大の声が青緑だ
北東からの風にtouchyになっていた東京
木漏れ日 光る草
共通の目的を探して 光る灰色を眼球に入れる
 
             ○

ひところ流行った迷路の平たい模型のような胸板を震わせて
なおざりにされるもののないように低音を発声している
自分をだめな人間だと考えさせたいのだろう
自分には価値がないなどと考えないようにしたい
味は上顎で味わう
粉をふいた和服の落雁から白い血が吹き出ている
田舎の小学校では艶やかだった語尾の〝他 〟
樹木でさえ望みがある
枯死しても水のにおいで芽を出す
かつて宝だった卵型のもの
額のように帰ってきた
池にも渚がある
蜥蜴のフガフガ
親の自殺
蜥蜴色の革ジャンの女医の霜焼けのように赤みがかった指
郵便配達夫の青 と 白髪
白髪たち
jobの物語
足の裏の線を引く だって
ユーモラスな額の禿
蓋から内部に落ちた水滴のような
窯の内部のガラス質の雫
安息日の主
蜥蜴の王の宮殿

安息を払う とは
指を逆に曲げることが出来る とは

安息日の実体は奇跡的な安全

溢れる涙のインフレと言やあ

空色の油絵の具

猪の王は名前を訊く

蜥蜴の王は肩に凭れる

洗濯ばさみ型の巨大なパン

どんぐりのような頭
いつまでも大きくならないおたまじゃくしのような子供

発育しない河童

ゴミのように全てが流れる映像

母音のない人と子音のない人が喋っている

芳しい はんぺんを噛むような上顎と下顎の動きが空を切る

新学期

放水なのか 滝なのか

決壊はゆっくり起こっているように見えるだけだ
例えば

6
場所が消えた

地層が消えた
場所さえ消えた
名指した途端に

終わりは色なのか
と書いた

色が消えた

フィルムを巻くたびに
磨耗していく
今日のわたしは昨日のわたしになる
石から白黒の花

危機は鈍い心を素通りしていった
洪水の処理だけしていた
リンゴが手を叩く
ドアのない家で

喜ぶべき理由がない
芳香剤が効いて腐臭がしない

リンゴが足を組んでいる
白い手袋を嵌めている
手を頬に当てている

「まだ滅ぼしていないのは
何と幸いなことでしょう」

報告など見ていなかった

津波の後 石の心は凪いでいる
engagement

人と人が対応して
見たことのある集まりになっている
「違う星に来たみたい」

近くでエヒメアヤメ祭りというのもあるのだったが
工業団地は行き止まって
群生地に行き着けない

人手によらず切り出され
縁者資本主義の足元に
褪せた祈りの 壜の栓のような
塗られた石 青 単色の写真
恐れに楽しみがある

外国人また一時的居留者に呼びかける
河南に移動する前
ウルでは十四部屋が普通だった
しるしとしての 自然石の祭壇
そうきみの部屋の話だ
カーテンや壁紙ではなく
真の土台を持つ部屋
移動する天幕
呼び求めるとは宣明のための装備に関わること
持ち物全てに別れを告げて

ここはずっと住む場所ではない

急に画面が縦に伸びた
褪せた青のままで
短期滞在者
地的なかなしみは永続しない
周囲の考えがどのようなものであれ
甲虫の羽をボートにして
ずっと裏返って移動する
この海の特色に染まるよう仕向けられているが
征服するとは八度目に立ち上がること
言葉によって言葉を持つ者たちについてもお願いします
armour
amour
敵は殺すのが目的ではなく
私たちに長生きしてほしいのだ
脳の中を煙が横切る
ゆがんだ真理を腰に巻く
信じた後に来るのは疑念
救いの兜を外した心を高円寺の風に晒している

7
これは英訳したものをGGGCといったコードでやっていましたからそうするかもしれません
地震兵器

あなたは地に落ちてから何をしていたのか
 そこを行き巡っていました
地震を起こすようになぜ仕向けたのか
 書かれていることだからです
それにしてもわたしになりたいのはなぜか
 愛に限界を設けることがないからです
あなたはなぜ自分の僕たちを疲れさせているのか
 彼らを愛してはいないからです
あなたはむしろ生まれてこなかった方がよかった
 わたしは「今の気遣い」です。
あなたはわたしの使いたちを見たか
 彼らの真似もさせています
なぜ騙して戦うふりをさせるのか
 なんでもあなたの真似をしたいのです
わたしの僕たちは名前を出さない
 それはそうとわたしたちは劇団です
道連れは快楽なのか
 道連れは快楽です
憎しみがあなたの愛だ
 あなたの愛は憎しみです
では死は与えない
 わたしは生を拡散させます
今は疎外が救いになるだろう
 わたしは政治を文化化しましょう
あなたは定めの時を知らない
 あなたの息子はもう知っていますね
あなたは人の心が読めない
 あなたの息子は読めますね
あなたは息子の真似もする
 わたしはあなたの息子です
わたしはあなたを知らない
 わたしはリンゴを割ります
そのときまでにあなたを処置し終えるだろう
 わたしは何もしない暴力を考えましょう
暴力とはプライベートをパブリックにすることか
 わたしの暴力はパブリックをプライベートにすることです
あなたは生まれてこなかったほうがよかった
 わたしを生んだのは言葉です
あなたを生んだのはわたしだ
 おとうさん、わたしが選んだのはあなたでした
わたしはあなたを知らない 
 今やわたしたちのほうが真剣です
私の使いたちの真似をしている者たちの方が真剣だというのか
 そうです
あなたはわたしの僕を見たか
 どうか彼に言葉を書かせて、あなたを呪わないかどうかを見てください
さあ!彼はあなたの手中にある!ただし彼の身体には用心せよ! 

8
ここまでは2012年3月から5月、ここからは2011年5月から12月にかけて書いたものからの抜粋になります
東電株主総会
 
株主が「我が社」という時の
いいようのない所有格が
立ったまま終わりを迎えている
 
オホーツク海のシシャモは
アルミホイルに溶け出した頭
を 横たえて終わりを迎えている
 
原始共産制のように
所有物は 分配されなが
ら終わりを迎えた
 
伸びすぎたタンポポの中で
日光は 終わりを迎えた
 
ATMは 機能を継続し
たまま 貨幣は その交換価値
を 維持したまま レジや財布の中で 終わ
りを迎えた
 
空気は
粒子レベルで 終わりを迎えた
 
街灯も 霧も 黄砂も
同じことだった
 
日本語は 相変わらず 話され
多様なフォントは 失われないまま
書物の中で文字として突然終わりを迎えた
 
黄色い車を買ったが
黄色い車の黄色は そのままに
黄色としての終わりを迎えた
 
パイプ式折りたたみ椅子が
蛍光灯の下で光り
光は光りながら終わりを迎えた
 
私は 私の株主総会で
終わりを迎えた
 
「あなたの舌は立派ね」といわれて
高台に逃げようとする舌は
発語の形を残したまま終わりを迎えた
 
終わりの前に
終わりは 終わりを
迎える
 
 
・ ・ ・ ・
 
次は絵かな
 
絵の終わり
 
抽象の線は検証されたことがない
 
関係性のないのが終わりの空間の活性だとしたら
 
線のイデオロギーに分解される
 
-線を引きながら終わりを迎えるな
 
株主の線を引いてはならない
 
 
 

9      
追分
 
娘は
占い師になってしまった
ネットカフェで毛布を被り
占いのなくなる世の中がくればいいのにねと囁き合う
巣篭もりを断念するツバメのように
 
娘は
初めてぼくの名前を呼び寄せた
霧の中の紫の刀のように
課金された見えない電波の飛び交う村で
 
娘は
毎晩うたった
どのうたも同じだった
ジュヌスが表層土に染み込んだとしても
異貌の空が地面から生え
粒子の渦になって
DIVAのかたちを繁らせた
 
それから娘は
娘ではないものの一切を
捨象した
 
among the women
 
360度から見られている
さまざまな視線の突き抜ける
土俗的な追分の 立体
 
  

10
父の日
 
アッパ いつも コマッスミダ 今日はオンニに会ったから安心してね
 
夜、わたくしが「ベートーベン物語」の、「月光」を捧げて振られたところを読んでいると
 
オンマがわたしの頃は、わたしの何倍もかわいいですよ
 
十六夜の月は雨の背後で自傷していました
 
ケンチャナヨ ケンチャナヨ 今日はアッパの日だから
 
その後「エリーゼ」を捧げて振られたところにさしかかると
 
ア ジョンマ!?
 
「月光」と「エリーゼ」を捧げてもだめだったなんて 音楽の役割ってなんなんでしょうね
 
アニャシミカ~イルボンサラン
 
11
夏至grind
 
空と海に撒き散らされた
異物としての言葉を
抜いていこうとするのだがいつも
そこには血がついていて
 
どろどろだ どろどろだ どろどろ
 
J-POPの歌詞にも
大気圏外に属する異物は刺さっていて
抜こうとすると
呼吸できなくて
ヘドロの耳は
 
どろどろだ どろどろだ どろどろゴアグラインド
 
日本語が勝手に言葉で深呼吸しようとしている
ハングルとアルファベットがそれを見ている
 
 
 
 
 
12
How about you, Miss Understanding?
 
この部屋では呼吸できないと言って外に出て行き陥った過呼吸
帰りたいと思っても元のような正しい蜜はないだろう
戻ってきた過呼吸は過去を食うのに忙しくて 押韻を踏む余裕がない
いくつかの言語が上層で並列している暗い緊張した画面の中から
いくつかの言語で覚えた台詞を呼吸する過酷な毎日に
過呼吸は 言語を呪う暇もない
 
cheap monday EXpensive wednesday
過呼吸は乱暴にそう言うと風呂場に駆け込んだ
ぼくはいままで遊んだことも働いたこともないような気がするよ
きみはどうだい、過呼吸。
 
 
 

13
地震予知の耳のためのラップ音のある静物
 
鳥がうるさすぎて、中はいらいらするので外いきます。。
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
すべての生物の祈りが聞こえてきてしまう
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
明日は飲むカルピスゼリーの発売日
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
外には戦い、内には恐れ*
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
去年は、高円寺にいた
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
高円寺には幻想のロック・クリティークがいて、私たちはかれの是認を得るため
だけに演奏していたのです
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
羽は見せるよ
 
つち骨
ヒッチコック
きぬた骨
キングタコス
あぶみ骨
しせいかつ
 
 
 
 
*we were afflicted on every side; without were fightings, within were fears(2cor7:5)
 
14 
或る録音
 
体だけ明るい或る夜に
事態は急速に暗くなり
蟻は十倍の獲物を運び
僕は場所なしの窓を開く
取調べはスタジオで行われ
屋上はコーティングされた
28 ביולי, 29 רעידות אדמה, פיצוץ ~ שינקנסן עצור.
7月28,29日の地震、新幹線の爆破は止めろ。
言語に潮時があるなら
言語グループの無意識にも潮時がある
俺たちの死体は青森を回って秋田まで流れ着く
 

15
色彩論
 
シン・シャラ・イシュケンは7年間支配した
 
ニッポンの街に赤が結果してしまっている。transparentを通過する受苦としての血を見なければ終わらないのは判るが。その結実を抑えるのが街路の作法だった筈だが。Tottenhamの橙は青の中に上昇している。紫を経ない赤への急激な上昇は暴動を視る眼に青のティンクトゥーラが宿っていることを明証している。
 
終わりは色なのか、と以前書いた。 一色原理としての灰色の終わりだ。 昨日もそう思った。
 
各々自分の中で得心していなさい。
 
色の話はにどとしないよ、と以前書いた。 ビッチでメンヘラのピグメントが青だとしても、癌センター前の路上で、影の中にきみどりを見よ。

16
これは曲になっています
CFCC CFCC DmFAmF DmFAmGG
休日出勤

舌足らずで しかも 苦い闇が
皮なめし工の 偏見 の下の偏見を照らす
闇が照らす何か
深い悔悟が照らす
ヨッパの海辺の家で
当惑させて下さい

死の香りがする
光る闇
後ろを向いた赤ん坊と目が合う
もう ほどけきった
線の集合
三十年 待った 魂に 悔悟

何の虫だろう
あれ以来敏感になっていて

わたしはそれを見た
あなたがわたしを見ている
あなたがわたしを見ている
猫の頭の内側はみな目玉である

三十年 わたしたちは待った
三十年で わたしたちは振り分けられた

それらしくなってきた断層の
それどころではなくなってきた 鼻血の市場
山の 寿司屋
命の川の 眉毛の本部のような 悔悟が
調べるための問題を出すだけだ

三十年 わたしたちは待った
三十年で わたしたちは振り分けられた

働きながら休んでいる
休みながら働いている

working during his millenniums-long Sabbath

わたしたちの休日出勤は振り分けられた

17
これは子守唄として作ったものです
une berceuse

くるからまり
くるからまり
まりくるから
まりくるから
からまりくる

まりからくるから
くるまりくるから
からまりくるから
くるくるくるから
からからくるから
くるくるからから
からからくるくる
まりくるまりくる
くるまりくるまり
からまりまくる

からまりねむり
くるまりねむる
くるまりねむり
からまりねむれ

ねむるねむり
ねむりねむれ

18
ここから2012年になります
既に新井さんが翻訳したものがあり、もったいないのでそれもやってくれということなので、それらも加えて載せます
辰年のコミュニケーション

手話に裏表があるなら
装いを変えても追い抜かれる
雹を追い抜き 終着駅に刺さってゆく
山吹色の光を押し出して ドアは閉められ
室内は既に霊の白さを予期している
語られた状況は 葡萄茶と紫だった
要約しようとすると補色になる
白土に白蛇
全宇宙が注目

オレンジイエロー
クリーム

今年も光は蛇のようにはためくのか
焦げたオレンジ
目を閉じると太字のアルファベットが見える
収蔵品のような 意味の沈殿
また別の時があると思っていたが
人は終わりまでこのまま こめかみから内部に アニメ化される

わたしの言う事をあなたが当てはめたら
わたしはすぐにも滅びるだろう
あなたの接続が 場末のネカフェのように 遅いので わたしは まだ生きている
生かされているのではなく
  死に漏れているのだ

女はトイレで 嗚咽した

19
吹雪の車内で

鼻腔に死の息
一つ息をする毎に命から離れてゆく
日はすっかり傾き
形は市民だが
喜びの中身が全く違う人々の
被災した家の灯りから
どんどん遠のいてゆく
新しい旅行計画を組む
死の代理店の
ツアーガイドのように マイクを使っている
弁当箱のように 大きめの声で
死臭を土に埋めながら
今夜、異なる場所場所で時間は進行している
クオリティは掠れ声の中だけに退行した
カリースマとは話しかける能力のこと
マスクの連なりから
愛を強制する叫びが上がる
弁当箱の蒲鉾のような白が
再びうどんの料金のように外気に沈んでいる
代理者たちは蟹のように立っている
その親切は試食のタッパーのようだ
テイスティングされる死のにおい
食用にされる胎児のような
発酵し損ねたドメスティックの暴力の生地のような
壊れた傘のにおい
車の中で渦巻く吹雪が
過去の実をはたき落とすにおい
そのにおいが携帯で伝わるのだ
濃いけれども 化粧の仕方が違う顔のように
意味なく定義がずれていくように思える
別の枕のような土地に
きみは レンタカーを走らせるように
吹雪く車内で手鏡を見る
転向の言葉がスノータイヤを履いていないのに
黄色と青のケーブルマイクが枕の上に置かれている
最前列に移動しただけのリアリティーは有効か
それは老いの皺のようだ
黒檀のような立体が フレームレスの横で
やさぐれた牧師のように 立っているのが見える
寒そうな熱帯. も部屋の隅に見える
音の熱 のみによって 照り返されている
ガマガエルの通奏低温は月食の筑波から絶え
背広のポケットにフラップはない
残像のメニューの中でカフェで餓死する
暖かい便座のスイッチを切り
白のクロスに蚊トンボの影のように握り拳で汚れを付け
喋る女の首をなくす なら
ああまた 寒い熱帯
チラ見する 時計が 狂っているなら
部屋の中のマフラーが 胃のようなもののフレームの 色に なっている筈だ
牡丹色とオレンジは一群のDVDのように排斥されなければならない
という牛の喋りが 薄紫に向けられている
黄色い丘が 溶けて広がっている
大家族 ものめずらしさも手伝って
その通奏低音は塵からのさえずりのようだ
吹雪の車内で その通奏低音は塵からのさえずりのようだ

20
逃避行
 
わかるよ、そろそろ終わりだ
トンネルには 相変わらず 死んだ獣の風が 通っていたが
「気を悪くしてはなりません」という声がして車は夜を抜け出た
神は喜んだが
女は部屋に祭壇を設えていたので
それはたやすく 他の神々に取って代わられるのだった
一回目の旅行のとき、
二回目の旅行のとき、
怒りは激しくぶつかって
互いに譲らず、別れることになった
逃避行のようにして
世から離れていたのに
立ち飲み屋の前で 立ち止まり
外れたパチンコ玉が すとん と落ちるようにして 吸い込まれていった
隠れていても 風邪は引くもんだね
たまに天と地で メールした
やがてMAILER-DAEMONという返信が来るだけになった
きみの夢を見たんだよと 今日も メールしようとして
花屋の店先のような 茎を縦に流れる 霊のにおいがして
モオヴのバケツに 吐く形をした雲の 写真を撮ろうと
煮凝りのような
阿佐ヶ谷の
箱根の高さの上空から下までの空気を切り取り
線量を測定し
突然死した獣の糞便にラベルを貼った
マルコのような
ひべるにあ の
レモン色の夕方 と訳された あの時刻に
本当は暮らせていない人たちが
楽しそうに 残された時間を さんざめいて
三つ目の祭壇から 見捨てられ ヨコハマ の 日ノ出町あたりをうろうろしていた時
不意にあの直角の シリンダーのように切り取られた上下空気の線量が
ハト と コオロギに付着して聞こえてきた
電話に出ない時刻の 祈りのような野菜たちが 口を開けて
冬、寒、と 種々の彩りの 携帯を 打っている
帰って来て 休息することによって 救われる ような休日出勤の秘密を
もはや 隠さない
月経中の女のように
汚物と呼ぶ
ベルベットとリンゴ箱とローソクでしつらえた 祭壇
kinh Th’anh
夜道にベトコンラーメンていう看板が見えて
コオロギの羽根のようにしんなりした線量に
無気力であることが
分からないほど
動かなくてもよかった
逃避行 が
被曝による 寿命の短縮に
意味を変える
料理に被せる蓋のように
意味を覆う
射的場のような 灯りに
ぼくらは 立ち止まる
精算ボタンを押すと 足りないことが分かっている
痛みが幻想であるように
資本も幻想であればいい
トリガーを破壊することだ
逃避行のさなかに
全ての言説は空だ
静岡の海岸に
わたしがうち上げられている
女は夜中にジャスコの掃除をしていた
彼氏と一緒だったので淋しくなかった
トンネルの中は ロケットのようで
抜けると いつも わずかに
予言のように明るい 夜明けだった
逃避行と 測定器が その明るさの中で 出会っている

21
関ヶ原

裏日本が太平洋側に侵入した奇妙な積雪地帯で きみに電話しています
表に抜けようとする風の通り道なのか、ぼくらの裏もまた白く覆われ、 上からの細い通り道なのか、電波による逢瀬も吹雪いては止みながら
人生がカラーであろうとモノクロームであろうといまはただ白い風景が続きます
この辺りは決定の低地平原と呼ばれ
古来より国々の歴史を左右する見えない決戦の場でした
と突然
ぼくらの裏と表は 裁かれることなくトンネルを抜け雪のない表日本の町に放り出される
あとは平易な日常が萎えた裏を黙って裏返している

22
Isaiah

澄んだ黒い水が
首都の手土産に持ち帰られた

飲める泥水の言葉を捨て
あゝよく見れば ボーフラのような
水の傷

首都から帰って来て
息が出来るところで息を殺している

blessed  cursed
二つの言葉の
入れ子のような唐突な転換

胃はまるでつやつや光るストッキングを穿いた膝のようで
汚染米のパールの輝きと引き換えにすべての財産を投げ打つわたしたちの外食

は照らされて コキュコキュ と軋む プラスチックの わたしたちの 臓器 を使ったスプラッタな撮影のようだ

ブーツによる鼠色の日常が 市街地の鹿のように 胃を捕らえる

ハキハキとした 50年前のカラースチールのような論旨

はマイクが置き去りにされ
トルソ型の花瓶の光の輪郭だけが残った

が雪の林のドラマではいつも
ハアハア逃げて
撃たれることになる

23
通過する小惑星エロス

頭を振って
惑星を振り切りながら
売物件の看板だらけの道を
進む朝

日光はあくまでも温暖に 翼を広げるので  来ぬ男を想って僕は
ずれた縁石を蹴り上げる

鼻につく失業のにおいを振り切りながら
甘い惑星のようにして

罪の落胆の名残がある

軍隊の方がまだましだった
それでも君は
嘘と共に歩め
あくまでも温暖な

朝の奪略の日差しの中
売物件だらけの道を

背表紙、背表紙
疲れる幼稚さだ
これで千人が倒れ 万人が倒れた
それにしても携帯を忘れたね
脳が蚯蚓のように土を食べている
頭蓋に穴を開けて抗ガン剤を入れる
今は完快している
大多数は不道徳
軍隊のように黒い電流が配電盤を流れる
たてがみのある動物よ

ガンと共に歩め

別のものに乗っ取られて死ね

それでも君は
甘い惑星のように鼻につく失業のにおいを振り切りながら
嘘と共に歩め
あくまでも温暖な
朝の奪略の日差しの中
頭を振って
売物件だらけの道を
嘘と共に独りで歩め

24
寒気

スフィンクスの座り方で 一匙の魚油を受けてからというもの 一切の語呂合わせを受け付けなくなり 舗装されていない小径を 悪人のような顔をして 幾日も連れ廻した
次から次へと都市を通り過ぎ hollow skyから 雪がちらつくまで カラオケのように廻り込む冷たさに時間を寄り添わせた

I wouldn’t like to do anything on you
on the wheel

縦縞の上下のきみの眠気を襲う寒気のように ひとしきり水に溶けた緑の 安全な主人公という錯覚 のような眠気から覚めるよう人々を助ける夢遊病者の ソーシャル・ネットワークの樹々の梢に積もった雪が ひとしきり 人工の光に照らされ その緑の眠気の中に 無理矢理血が浮上してくる

無理に搾り出すように返事しようとすると するすると自分の体が声を横切っていく

それをしないことが最高であるような人為的ミスとしての作詞の不適合による死は半数に及ぶ
難しいから分かりませんと言えない分野が緑のティンクトゥーラの中を昇ってくる

25
突然死

起きられない事を主題にしていた頃
立春のアルトーは 水に浮く繊維質の糞のように それでもあいまいだった
突然死が増えて風呂場からビワの笑いが消え
我々は屍の上に蠢くバンド名のような青春を終わらせた
全ての神に祈ると150年はかかるので
我々はチリ紙で鼻をかむ
タンタンtintinのような寝癖で 立ち昇る香のような形をしたティッシュを抜き取ると シリカとアルミナで出来た我々の胸のサンドイッチからも水の層が抜けていく
長い髪の支流を追い オレンジが労働のように日焼けしている

起きられない朝にペンを持ったおれが先に歩いていく
おれは勝手なセンサスcensusをしている
しもべをぼくと読み違え
ソロモンの前で子供を切り分けることに同意した女が
死にたい と言っている

26
寒風

かつては自分が切り出された岩、自分が掘り出された坑の窪みを思い見る
手のひらに子供の名まえを刻む
子どもたちは気絶する
返済の目どがつかない身体を軋ませて
かつて自分が居た負の空間に耳を見ひらく

27
風邪

夢現のまま青天井に叩きつけられて出来た十字を誤解してきたお蔭で私達が背負わされているガンのような不死
今日も遅れた明るさの包囲網の中で 未発見の生物が瞼を閉じている
素人の描いた風呂屋のような松の絵がカラオケスナックのステージ背面いっぱいに貼られている
ペンキ絵のような青天井の裏側にある高い考えは 許したい ということ
不義の時間は尽きようとしていて 青空は輪転機に巻き取られ
風邪の宇宙はティッシュのように 変形させられる

28
徳永都の結婚式に

飛ばす農道 
ローカルな受動 
自動じゃないぜ二輪 
臨終後にはゆるす不倫 
それまでは封印 
タンスに隠す過去 
ダンスとしての音 
落として割る皿 
家庭のプロセス
今日までの都は焼き払え 
シャッター街押しやって空けるソラの上でウェディング 
親から離れて始まる地上のファミリー 
とうとうmarried 使うのはダンスのメソッド 
コンタクトインプロヴィゼーション/ループする双方向コミュニケーション
がんばれは最深の地層で 感謝はすべての、愛してるは表層のループとして。

29
静電気

二枚の衣服を剥がす時
彼女が持ち歩いていた毀れた助詞の一画からひかりが走った
夜は霊的 昼はワールドリィ
昼は霊的 夜はワールドリィ
辻褄袷のような火花だった

全ての音楽の終わりは近づいた 
その後柔らかい草のように骨が芽生えるだろう

30
(見張りを見張る 水や光りや)

見張りを見張る 水や光りや
国道沿いに 編まれた鉄塔
悪を知る手付きは職人
悪が悪を正すだろう と

豚の群れの中に送り込んで下さい
真直ぐなナビ
打ち砕かれる体罰の国

放射能の雨に打たれて
証の春雨に濡れて

戻ってみると 既に公会儀は進んでいて
妥協や根回し をしないで
コンクラーベ
アモスとエステルが 眼球のような明るさのバスの中へ入っていく

アゴバルドゥス
クラウディウス
ベレンガリウス

フィリピンからトルティーヤ
嘲笑う
ロック史が書き直されていく

見張りを見張る 上の上の上
国道沿いに 編まれた鉄塔
善悪を知る手付きは職人
悪が悪を正すだろうかと

31
これと次の25は、「今夜はブギーバック」のカラオケに乗せますから皆さんはお休みです
月夜のボタン

月がきれいなので
虫を食べることにした
抵抗して弾けて飛んだボタンは月になったが
光になれば月は見えず
虫のように真っ白になって歩いていた
月を見るためには虫を食べなければならない
変わらなければならない
月になってはいけない
今夜のきみは空のメダルのようで
コートの中はひとの形はしているが
凍結されたカードのように空っぽだ
月を見ず 花を見ず
メダルのようなボタンになって
拾われぬまま
照らされず
虫を食べるようになることなど思いもかけないのだ
ボタンの血を飲み月の肉を食べることがそんなにいやなら
2トントラックがバックするから
心をひねりつぶせばいい
花を見ず 強姦され
月を見ず 強姦され
ぺしゃんこになった二次元の光
ひとはいつか虫を食べるようになると
ぼくは今夜は思っているんだ

32
開花前日

静かにしてくれマスカット
昼何を 見ず知らず の 有精無精の
友人の 友人まで 汚損
づぼらな花壇
駅へはモオヴの裏道
取り敢えずきみを串刺し
吊られた快楽
器官を畜獣のサマリヤタクシーに乗せて
その後 王として
誰を支配するかは分からない
目を閉じると
却って別の店で沢山の人が手を挙げている
性は弁当箱のように揺れ
ぼくらの冬の病がまだ疼く
そして興味を失くした鳩のように去っていく

33
溝(ドブ)

溝の中にも夕暮れが来て
鼠を咥えた町鼬(マチイタチ)は
円形大劇場へ向かう
菓子のように明るいその場所で
良い聴衆であろうとして
列柱の奥に下手な選挙演説のように青ざめた市が立ち
日はどんどん暮れてゆき
屋台のように寒く劇場のように甘い
アレクサンドリアの甘さだけが欠けたまま
夕暮れの溝の黒土に塗れている
口々に歓迎の言葉を述べる鼬たちは半分土に埋もれた謙遜なラッパのようだ
毒草ではないと思ってひょろりと紫の花をつけてみた墓
を買い取る証書の一方の控のように仕舞われた夕暮れ
墓場のひょろむらさきに
溝(ドブ)さらいの、人さらいの怖れを入れる

鼠を咥えた町鼬がそれなりに肥沃な黒土から顔を出す
非常な貧しさが溝の富を満ち溢れさせる

34
これはリズムが或る程度決まっていますからボーカルから入ります
言葉のベッド

言葉のベッド
言葉のベッドに
ぼくらはよこたわる
マットレスは送受信の地層
シーツは例えば石狩シーツ
枕は例えば国立気分
履歴を覆う地名性の渦
言葉のベッド
言葉のベッドに
とうとうぼくらはよこたわる

35
月を数えること

月を数えることを 混ぜ合わせた夜は
映写のように 静かに揺れる
三日月がゼノビアを 半月がティベリウスを照らす
すべての速度は異なっていて
会話は軌道上の接触事故のように
幻想の痛みを 知らせる
家から出ない ウグイスと金魚は
今日は合体して俯いている
ばらばらに存在するものについて
糸を巡らす
その糸の角度が 月を数え
場を照らしている
哺乳類的な祭りも月を数えようとして
侵入の演技を繰り返す
映写のように スケジュールを脅かす
興味がないのは月を数えていたから?
別の種類の団子に変わる前に
三日月の切先で 目を引っ掻く
興味がないのは月を数えているから?
満月はパンフレットを配り
ヒットラーの髭のような 味の 団子の輪郭が
道に落ちている真理のように
石につぶされた声を発している
月は刈り込まれた首筋を見ている
インターホンの画面に数えられた月が立っている
再び巡る月の像を覚えて
飛んでゆくボタン
パーマの陰から月が覗く
太字で書かれた予定日を見下ろし
街路という街路を結びつける
やんちゃな三人の老人が栗を拾っている
節のようにイネ科は進み、
月はリエゾンとアンシェヌマンとエリジオンによって進み、
言葉はコロケーションとコノテーションにより進み、
昆虫はパラグラフのように進む

36
冬 Who are you

冬 Who are you
浮遊するface 
you saw 富裕層
冬 Who are you 
ユーフラテス油送管  
湯布院に輸送 
冬 Who are you 
不安な指 
風葬ユビュ王 
be with you

37
甲板にて

その島には船着き場はなかった。
ライオンが寝ているように見えた。
陸は所有される。
そのような島は沢山あった。
ライオンは所有される。
陸は吠えている。
所有されることに関して、昔の本にこうある。
島々はわたしのものである、と。
日が射す。
国旗は激しくはためく。
赤は見え隠れする。
航跡の白を撮る者はいない。

38
これは伴奏したものがあるので、参考にしてください
https://soundcloud.com/tr_kd/lcyy7niwl9y2
徘徊老人
 
どこから始まるのか、道は言葉のように続いていて、川沿いのどこに この散文化の契機があったのかはわからない。ただ川のこちら側は部落であり、家を建て 子供の自転車が倒され 会釈して犬と共に避ける この道路上の全てに森がせり出して来ていて、その緩衝地帯を町がプロジェクトとして 子供の為の植林を行ったまま 草の中に放置され、錆びた重機と川床の石が すぐ暮れる山蔭に色を失っていく。皆 若くして結婚する。逃れられないから逃れている。逃れられるなら逃れないであろう。子供の自転車が倒されている家で。
網膜は軌道を計算する。ドリップする手は試行する。軽トラも拡張された器官として 川沿いの風景に表情を伝達していくが、やがて橋を渡る。道と言葉は結婚生活のように終わりを告げる。
 
中天からパブリックなアナウンスが流される。失われた老人の特徴、服の色。老人にとって 道は言葉と同時に失われている。見えない大会に集合し言葉を聞きに行くようにして 徘徊する。震えないラッパの音が聞こえると衣を整え、震えるラッパの音が聞こえると歩き出す。
 
三内村の忠霊塔は47人の戦死者を祀るとされるモニュメントであり、ニュルンベルグの閲兵場で見下ろした角度で部落の森を見下ろしている。
村の姓から幾人かづつが失われたが、老人はもう姓を捨てて、発見された時は ラッパの音が震えていたので、モザンビークに行こうとしていた。彼の網膜が、弾道を計算し 足が 思考し、鼓膜が 忠誠を示したのだ。

39
岡山

忘れられたアーケードのように暗く続くので 引き返す代わりの裏道の灯りに さらに狭められた命を引き摺り 何の駅に戻れると 誰の家に戻れると 半月を孕ませ 天蓋を滲ませ 女等はさんざめき 閉店し始め暮れる途方の

40
これはマンガ化されているのでご覧ください
http://www.chiisaikaisha.com/monster/hanamotekatarenai/001.html
D.O.A.

今日ととなえられる限り
到着時既に屍の犬を追うが
かたくなになることのないようになさいと
今日もし言われたら
山の上でしゃこを追う
一つとは限らない
剣は魂と霊を
外側から見るこの屍体と内側から見るこの屍体を分けるまでに刺し通し

しかも罪がない
と言われ
ひまわり畑に貢献する一輪
うなだれたうなじのかたさ
第一の地位を占めたがって
到着c0時既に死亡
山の上でしゃこを追う
一つとは限らない

41
無題

未だに神聖な独身は長女のように声から老いて 世が世ならば というような声から老いて 古風なストールが飲酒運転 海に落とされ 流れ着く橋梁工事 黒血川と読めてビビる 関ヶ原のオバデヤ 山岳は 海からの苦い風を運び 老人は艦隊と瓢箪の思い出を自慢気に語る 

あなたが怒りに燃えたのは正しいことか 暗い顔で愛を語る実演 10年経って女の子たちはすっかりおばさんになった これだけ近くに居るのにジェルソミーナは泣く あなたが怒りに燃えたのは正しいことか これだけ近くに居るのにジェルソミーナが泣く

未だに神聖な独身は長女のように声から老いて 世が世ならば というような声から老いて

42
ベローチェのBGMは

新宿は鮫のようにかなしい
上映されない映画のように
欠損の中に暫し雨がふるえて
飲食のように世界は寒い
錠剤のカプセルに閉じ込められたストリングス
しろがねの衾の岡辺
真綿のように脳幹を締め付ける
送電線のように髪の毛は編まれて
晴れても雨です
触毛は被爆の暗号を探し
歌唱は偽りの内臓を曝す
矢筒を背負った後ろ姿を見失い
抗うシナプスは脇道でどん詰まり
貼られた宣伝の裏など捲ってみるが
フォントは傷付いたDNAの領土化には至らず
却って鼻輪の三つ編み男を殖やした

43
ここから2013年です

最後の日々に定型は
頸椎の矯正のように捩れを伝え
掻き上げる髪も骨だと知って
大半は改善できると教わるが
検分は時を変え場を変え
骨格モデルに触る手付きで
「もういいよう もういいよう」 
と哀願するのであった
光は照らして調べる訳だが
回転する轆轤の上でそれは
粘土に対する権限を示す
形作られることに対してどう反応するか
手は泥漿で濡れ
口縁は引き上げられた泥漿の柔らかい波に覆われる
土の背骨よ
可塑であることの真髄を知れ
口縁の波を歩いて渡る信仰
土は労働力調査の後、
サンドイッチのために徴兵された国民である
つっと立ち上がる口のような身体
声のトーンはアルカリ土類金を示し続ける
王の専制と搾取のやわらかさ
ロバのように埋められ捨てられる
それが服装だったのか
首を通す衣服の物としての正しさのように
王はやわらかさのうちに連れ去られた
甘える声は羊の白さ
社交やダンスはその白さに覆われる
ターンテーブルの羊毛
チュビチュビというしんみりした和装の口先
逆戻りする轆轤上の解放
表面的に埋め合わせ、危険が去ると以前の土に戻ったのだ
発芽を待つ種粒が
言葉のように宿っている
野菜なのに木のように成長し
鳥たちが宿り場を見付ける筈だった
疑いに負けた土は
遅れて来た女のように一瞬にして理解する
         アヒルのように
ラッパを吹くように
遅い時間に
夜明けの湖で
土の舟は沈む
以前には悟ることが出来なかった
気になることは放っておきなさい
息子が齢をとってゆくように
夜明けの水浪が立つ
いたちが横切る塀を見ながら
星で首を吊る
赤ペンで手を入れられた人生の本book of life
ページを開くと抑揚という部分
音の響きを変えてゆく
書くためではなく朗読するための人生
青ざめたタコと蛾のような毛糸の対話
演技はその背後に山の暗さを背負う
孵化する敵意が山の端がら昇る
もうすぐまた感情の満月
山の地図を見ながら眠る土
薄荷の葉が混じっているかもしれない
腐葉土を成型するような死のゲネプロ
呼吸法では治らぬ人格
二つのネックレスの列なりのようなブルネットが
同緯度同縮尺を突き合わせている
口が開き 歯が見える
口を閉じると別の口紅の唇が開く
ひろやかな場所へ 装身具は直列しようとする
移動して井戸を掘るのは平和のためであった
割れた石の中に結晶が見出される
服飾を通してそれを見ようとしている
肩はぶつかり合うものだと
移動する箱型のトロッコの年数
膝や首を楽にすることは夜の青に消えた
地図の三角地帯は迫り出すものによって黒ずんで
ぼんやりした明かりが移動する肩の後ろの壁に
胸の痛みが抜けてゆく 
それは循環の話であるのに
箱の中の毛玉のように動いてはいない
困った顔の犬が
薄紫の主人に向かっている
抽象的な質問に
箱の中の赤紫の毛玉はごろごろ動く
マスクをした人は針山になる
転がる毛玉が切れて
黄色い部屋に入ってゆく
トラックに椅子を並べたりして
平日は振り落とされるのではないか
漁師は
休日に陸に網を拡げる
欲望のバイキングとしての
土色の背広を着た人は
自分の土の場所をひとりで回る話
蚯蚓には冷たい個人の土
益という字を凝視める
凍結はしないだろう今夜は
近所の土に会ってこようか
旗の影のような三角地帯の
鯖の缶詰のような小さな光
やわらかさという土の中へは
誰よりも音を延ばそうとして
まだ知らないバイキングの白い旗の中の

44
マルティチュードにおける非在のコモンのオレンジ

平和や希望が風化させられたのなら
悲しみも風化させられるはずだ

言葉がすりきれる負のコモンを利用して
ぼくらは発電する

いろが言葉で出来ているのなら
心は言葉を燃やして
発光する

炭素棒に感情を集め
炉心溶解する
愛の一号機
愛の二号機

死んだ言葉たち
花火になって
中天から降り注げ

45
醪 to the morrow

黄色い苦悩を漬け込んで
醤(ヒシオ)の町のロータリーに
経緯は物陰を探して
赤い目を光らせる
やさしい矯正が南口を覆った
次の日になって
罪は僅かながら発酵して
軒先の店を構え
痛みを調理する

書店の多さ
コーナーにとぐろを巻く装飾的な雲
ショーウィンドーには綿
没頭するディスプレイデザイナー
腹さえも優美なライン
水気の多い写真が選ばれた
元は新幹線色だったのに
醪の中に漬け込まれた心
黄色い延命は
次の日になって
追いつかれる
醪(モロミ) to the morrow
黄色い苦悩を通り越して
地球暦では次の日になって
追いつかれる

着飾ったクラゲの襟

46
写真

谷は緑や赤に色相を変えられ
実際の色は落とし込まれている
空気が空の色にならないように航走する気遣い
すべては既に知っていたことだから
木球を足元に転がし
肌の色がペットボトルから路上に流れて
気持ちを言い表そうとしている
各々の道とその実によって与えよ
眼鏡の視界さえ球に牛耳られた
弓を射る者の引き絞る頁の上で
夕暮れは誇張された心だ
眼鏡は入り江
さみしい国道沿いの夕闇
山の端はわたしたちの頭を噛む
光はイモムシのように静かに横たわる
こんな時だけきみは連絡するのか
おれさまたち、きみたち、あなた方が
夜と同じ暗さのガソリンで航走するのを見送って
色とりどりの紙テープの端を握りしめている
カモメは白い
落ちたツバメの子に押し寄せる紙テープの嵐
胸にパトカーが近づいてくる
魚とかパンとか以上に愛していますか と
島々の影は叫ぶ
ぼやけた写真家には分からない言葉で
過剰適応はもうすぐ終わるノートのように明度を上げる
足の太い添乗員がノイズカットされてトランスパラントな光の底に沈んでいる
膝を揃えた灰色
見せられない写真がまだ赫い空に昇ってゆく
四つの目と共に
赤が省かれた枠の連なり
田畑が見通せる坂の途中にスポットがあるのか
汚染瓦礫を積んだトラックの出入りする駐車場のあたり
苔はがっかりした緑だ

47
箱なし男



朝のベッドに知られている

わたしに鳥が鳴き止む

灌がれる悪戯さえ塞き止められて

反芻する未遂の船出

思わず今日に漕ぎ着く 

48
(財布を落として)

財布を落として 
削ぎ落とされていく時間の脂肪 
黙示の骨格という岩が顕れる 
私達は礼儀正しくあわてふためく 
人のことを考える 
特に声の響きを

脳内を横書きの文字が流れてゆく 
私達はこのようにしてうっかり命を落とすだろう 
凝固する白濁 
鷲掴みの秒針 
どこか負の大陸での 安堵 
動物的なものが影を潜める 
そして 
ひかりのように立つ 
背中を摩る
引き出しの多い 
背中を摩る 
努力が重複するのを避け 
漂う軟骨

49
或る役者

役を貰った
冷静なふりをして殺される役
シナリオを貰った
「似合う人」の役だ

「似合う人」は「似合わない人」によって構成された空間に填まり
ぶちまける中身もなく
挿絵のように登場する
「似合わない人」の顔は

永遠に埋め合わせられ続ける
欠損の裏返しとしての幸い

みな同じなのに
どうしてこうも違うのか

こんなに近いのに
入れない
回転する剣に
不意に口の辺りが歪んだ
涙の出ない顔が歪んだ

■05/10/13ueno@tokyobunnkakaikan
participants are welcomed

上野駅改札でくるみが楽譜を配っている
文化会館に続く道に楽譜が散乱している
ロビーからホールに至る床にも楽譜が散乱している
ホール入口に国鉄の制服を着た職員が居て鋏を鳴らしている
国鉄職員は楽譜に鋏を入れている
空席には彼岸花が咲いている
壁面に何かを書かれたお札の映像が映っている
ステージは半分開いている
ステージ奥には親子のパンダが寝そべっていて、笹を食べたりしている
楽譜が舞い上がっている
上方からマヘルが練習しているような音が聞こえる
国鉄職員が唱和したりしている
ステージには年号が書かれたスクリーンが垂れ下がっていて風に揺れている
年号が変わる度にピストルの音がする
国鉄職員はステージ奥のスタンウェイを弾くが調律が狂っている
安倍総理のioc総会に於けるunder protected がループする中
国鉄職員が「わたしの体は日本のようだ」という歌を唄う
続いて「岬の向こう側から流れて来るのは」という歌を唄う
続いて腕時計がギターのマイクに置かれ、一拍子を刻む中、現在のピアノが弾かれる

■26-27/10/13omihachiman@shuyukan
■exhibition”debris of decablists”
26-27/10/13omihachiman@shuyukan
10:30-17:00

performance
26/10
17:30/19:00
please donat
participants are welcomed

17:30/19:00
2000/2500
participants are welcomed
風邪薬みたいな遺作だな

■「Sweet Janeとはなんだったのか」
28/10/13asagaya@harnes
19:00/20:00
2000/2500+Drink

■02/11/13kyoto@zacbaran

□30/11/13mitsu@koiketekkoshomae
18:00
free

□01/12/13mitsu@koiketekkoshomae
10:00-17:00
free

■15/12/13iyo@welpia
19:00

■”dans le temps d’une bague, d’autres sons viennent de l’extérieur du champ de la vue. “
21/12/13shinjuku@uramado
19.00
2000

■”who sweet jane soever”
22/12/13hatagaya@forestlimit
19:00/19:30
2300/2500

gnossienne no.6
F Eb-5 F Eb-5 Dm11 C+7 Am+7 F G+7 Ab Em F# G#m7 A#m-9 G#m7 F#m G#m+7 A F7 Em7-5 Abdim Bm G7 Em9 F7 D A#7-5 D A#7-5 F#7 Dm6 Em+7 F Am G+5 Am G+5 Bm11 A+7 F#m+7 D Em6 F#m+7 G F C#7-5 F C#7-5 A7 F+7 Gb Dm E F#m7 G#m F#7 Dm C6+5 Dm C6+5 C#m11 B+7 G#+7 E C7 Dm6 Ebdim A Fm7-5 A Fm7-5 C#7 Cm Ab7 Fm9 Gb7 C Dm Em-9 D7 B+7 C G#m Cm6 Dm+7 Eb Cm

I cover the waterfront
Em9 A7/6 D+7 F#m7Fdim 
Em7 A7  D6B9 Em9F#7
Em9 A7/6 Dalt F#m7Fdim 
Em7 A7  D6B9 Em9F#9
Em7A7 D+7B7 Em7A7 D+7Bm+9
B9 E+7C9 A9B7/6 A7/13
Em9 A7/6 D+7  F#m7Fdim 
Em7  A7  D6B9 Em9F#7
Em7 A7sus4 D DEb96D9/6

sweet jane
(D#) E ・ E ・ B A ・ C#・ B ・ D# E ・ E ・ B A ・ C#・ B ・
> ・ ・ > ・ ・ > ・ > ・ > ・ > ・ ・ > ・ ・ > ・ > ・ > ・
12. 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.

participants are welcomed
このコードを練習してみてください

■23/12/13hatagaya@forestlimit

■che-sizu
30/12/13matsuyamachi@epokosaka
19:00/19:30
2000/2300+
info.epok@gmail.com