三津浜木村邸のためのテクスト
1. DJ
演劇はサウンドアートと区別がつかなくなっており、自分の曲を6時間弾き語る、とかオーケストラの練習風景を演劇にする、とかダラダラ好きな曲をかけるという演劇作品もありDJとも区別がつかなくなっています。そのDJも、自分の曲を演奏するだけ、とか、フィールドレコーディングを多用したノイズ・エッセイのようなもの、とかあって、アンビントやノイズと区別がつきにくくなっています。それで、DJとは何か、という答えのない問いが必要になります。
2. 虫
ジム・ウィルソンが800倍遅くしたコオロギの合唱から旋律が立ち上がるのを掬い出したのは画期的な事でした。
今日はその旋律をキーボードで演奏するつもりでした。デイヴィッド・ダンは水中や木の中の生態系を録音する技術を得てそれによって作品を作りました。
それらの作品は「自然なきエコロジー」を著したティモシー・モートンや、グレゴリー・ベイトソンの「天使のおそれ――聖なるもののエピステモロジー」と同じ西海岸の風土の中にあります。天敵の周波数を流すことで農薬を使わない農法も広まってきているそうです。
3. tuba
春にロンドンとグラスゴーで一緒にやったダニエーレ・プライス嬢はまさにtuba queenでした。片手で軽々と拳銃のように楽器を回し、トランペットよりも高い音を出すので僕らは度肝を抜かれました。楽器が身体と一体になっていてキリコの絵の内蔵みたいでした。今は日本に来ていますが三津には呼べなくて残念でした