tori kudo

soup　Ⅱ

四曲ともこのフレーズを歌う。

このままずっと生きていけると思っていたが

悩みと目眩と吐き気で言葉が出ない

1.ノイズとは何か

伝言ゲームのように、半導体としての人を回路にして筒で隣の参加者に上記の曲を伝達していく。途中エフェクターとして落語の「時そば」の「今何時だい？」と、「工藤、殺す！」と言って包丁を持って乱入する人、という邪魔が入る。最後の人が聞いた音声を再現する時、同時に最初のフレーズも歌われる。

2.ノイズにおける合奏とは何か

参加者はそれぞれsswとしてギターの弾き語りをする。人よりも大音量で、自分の歌を歌う。自分も最初の歌を歌う。

3.インキャパシタンツに於けるジャンルの段差

「高校ラップ選手権（半導体と中動態で韻を踏む）」と「詩のボクシング（最初のフレーズを歌う）」と「俳句甲子園」と「書道甲子園（永絶と書く）」と「リアル甲子園（素振りをする）」の順に試合を行う。

最初の曲にはルートが二つあり、DAGDとAEDAという五度の平行移動によって構成されている。ステージ両側のギターアンプからそれぞれのコードが同時に演奏され、中間でルートの定まらない音域でギターと歌が演奏される。参加者は双方向からのルートを聞きながらフレーズを探して動き回るが、最終的に磁界の中の砂鉄のように中央に場所が定まっていく。